ゴボウでがんが消えた話
山あじさい 紫陽花ももう終わりかなぁ。今年は早いような気がする。
以前の記事「医師主導治験の情報:牛蒡子(アルクチゲニン)」で「うろ覚えですが、がんを告知された方が、八百屋のゴボウをすべて買い占めてきて食べていたらがんが消失したと、どれかの書籍で読んだ記憶があります。」と書きました。その本が分かりました。川畑伸子著『サイモントン療法――治癒に導くがんのイメージ療法(DO BOOKS)』でした。私の持っているのは平成17年の初版ですから、現在の版とは内容が異なるかもしれません。
強い信念ががんを消す
前立腺がんから肺転移を起こし、余命数ヶ月と宣告された坂田昇さん(60代・男性)は、既存療法ではなす術がなく、免疫療法、温熱療法、解毒療法等の自然療法を試みる私の知人の医師を訪れ、いくつかの積極的なアドバイスを受けることになりました。
ところが、医師が自信を持ってすすめたいくつかの治療を、坂田さんはことごとく拒否し、結局、何の治療も受けないことを決意して診療所を去りました。医師は、「可能性は十分にあるのに残念だ。何もしなければ数ヶ月の命だろう」と思ったそうです。
約2ヶ月後、坂田さんは再度、同医師を訪ねることになりますが、検査の結果、がんは消えていました。医師が、いったい何をしたのかと尋ねると、とくに何の治療もしなかったが、毎日ゴボウを食べたと言うのです。そして彼は、医師から初めて診断を受けた際、雑談の中で「ゴボウには抗がん作用がある」という言葉を耳にしたとき、「これだ!」という揺るぎない確信を得たと言うのです。
坂田さんは診療所を後にして家に戻ると妻に、毎日八百屋に行き、ありったけのゴボウを買い占めて料理するように頼み、毎食山盛りのゴボウを食べたと言うのです。こうして、強い信念とともに独自の食事法を編み出して、見事にがんを消してしまったのです。
心に響くものに本気で取り組む
これは、医師のすすめる治療がどんなに合理的で効果が期待できるものであっても、彼の心に響かなかったということです。
一方、たとえ抗がん作用があっても、医師の目から見れば、彼の病気を治すことなどとうてい不可能と思われる「ゴボウ」が彼の心に響いたのです。ここで注意すべき点は、ゴボウ療法をはじめなさいということではありません。また、その医師がその後のがん患者への治療方針をゴボウ療法に切り替えたわけでもありません。ここで大切なことは、自分にとってしっくりくる、または心に響くものを見つけて、本気でそれに取り組むということです。
坂田さんが、毎日ゴボウを食べてがんが消えたということは、本人の内から沸き上がってくるメッセージを信じ、本気で取り組んだ結果、その信じる力が、治癒に導いたということなのです。(P.131)
前立腺癌なら、こんなこともあり得るのかと思いますが、末期の前立腺癌ですからね。
がんとの闘いで心の有り様はとても重要だと、このブログでも何度も書いている通りです。サイモントン療法については、「治療に積極的な患者、サイモントンの元まで元気で行ける患者が対象だから、患者に偏りがある。エビデンスとしては欠点がある」などの批判があります。その通りなのかもしれません。
しかし、がん患者の立場から言えば、患者に偏り(バイアス)があるのなら、自分もその偏った患者になればよいのです。治療効果の出やすい患者群として参加し、それで治って何か不都合はありますか? 私の場合はサイモントンのセミナーなどには参加せず(高額すぎて無理)、本に付いているCDを聴くだけでしたが。
「サイモントン療法」のサイトに講演会の案内などがあります。興味のある方は参加を検討してみては。直近の無料講演会では ↓
「がんと心の関係」無料市民講演会(講師:川畑伸子)
【日時】平成25年9月14日(土)午後13時開場 13:30開演 15:00終了
【会場】日本大学医学部 リサーチセンター4階ホール
【アクセス】・東武東上線大山駅より徒歩15分 ・池袋より国際興行バス4番「日大病院行き」終点下車
【入場料】無料
【主催】日本大学医学部板橋病院 後援:日本大学医師会 NPO法人サイモントン療法協会
【お申込・お問合せ】NPO法人サイモントン療法協会
山口さんちのつとむさん。本名なら失礼します。
35年のブログ継続、まっ、できたらそうしたいですね。
代替療法にはエビデンスはほとんどありませんし、プラセボ効果程度なのだと思います。しかし、プラセボ効果は強力です。
プラセボ効果で治って何が悪いか? とも言えるわけでして。
今後ともよろしくお願いします。
サイモントン療法のこと、
知りませんでした。
ありがとうございます。
木下さんは
ずっと、いい情報を発信されておられ
また他者とのスタンスのとられ方が絶妙で、
いつも
素直にすごいな、と敬服しております。
まちがいなく
がん患者の知識の源泉の一つに
なっていると思います。
「がん患者の立場から言えば、
患者に偏り(バイアス)があるのなら、
自分もその偏った患者になればよいのです。」
この言葉、共感します。
がん患者は、ものぐるいなった方がいいと
思っております。
ところで、
もうじき65歳になられますね。
おめでとうございます。
このまま
すくなくとも、あと35年、
このブログを続けてくださいませ。