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生き甲斐が遺伝子の活性化に影響する

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ストレスとがんの関係については、シュレベールの『がんに効く生活―克服した医師の自分でできる「統合医療」』にも書かれているし、最近のこのブログの記事「心が免疫系に与える影響」でも書いたところです。それじゃ逆に、幸福感のある生活をしていたら、がんにはどのような影響があるのでしょうか。

この疑問について「サイエンスあれこれ」さんのおもしろい記事がアップされています。『幸せの中身が活性化する遺伝子を左右する』。米カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)と米ノースカロライナ大の共同研究でPNAS電子版に発表された論文の紹介記事です。

ストレスを受けたときには炎症関係の遺伝子群が活性化し、抗ウイルス・免疫関係の遺伝子群が不活性化する。彼らは、これらのCTRA遺伝子群を見出しました。がん細胞は炎症作用を利用して免疫からの攻撃を巧みにかいくぐって成長するのでした。ストレスがこれらの遺伝子群に影響を与えることが、がん細胞の成長に関わっているのです。

そして、幸せには、向上心や目的意識をもって生きている自分に生きがいを感じているときの幸せ(生きがい追求型の幸福)と、好きなことをして欲求を満足させているときに感じる幸せ(快楽追求型の幸福)があり、活性化される遺伝子群には明確な違いがあるそうです。そしてなんと「快楽追求型の幸福」感ではストレスを受けたときと同じCTRA遺伝子群の活性化傾向を示したということです。

興味深い研究ですね。一つの研究だけで断定はできませんが、「俺はがんなんだから、これからは好き勝手に生きてやる」ということは必ずしも免疫系によいとは言えないようです。自己以外の他人(家族も)の幸福のためにというような目標を持ち、そのために時間とエネルギーを使うこと、生き甲斐を持った生活が、よりよい影響を与えるのでしょう。

仕事に生き甲斐を感じるのなら、可能な限り仕事をすればよい。旅行などの趣味に生き甲斐を感じるのなら、旅先で倒れようとも旅に出ればよい。向上心や目的意識が大切というのですから、チェロやカラオケが巧くなりたいでも良いのかも知れません。

でも、快楽追求と生き甲斐追求は微妙な、紙一重の差ということもありますね。このブログを書くことは、とても快楽とは言えませんが、少しは膵臓がん患者の役にたっていると聞かされたとき、”書き甲斐”を感じます。


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生き甲斐が遺伝子の活性化に影響する” に対して2件のコメントがあります。

  1. キノシタ より:

    himeさん。コメントありがとうございます。
    がんに関する情報が氾濫する中、取捨選択は命にも関わってきます。科学的根拠のある情報を選ぶことはなかなか難しいし、私たちの身体も人それぞれですからなおさらですね。
    考える上での一助にならばと思います。
    それが私自身の免疫系にもよい影響を与えてくれそうですから、10年目までは続けようかと。

  2. hime より:

    いつもブログで情報提供していただきありがとうございます
    私は乳がん術後ですが、ブログを拝見して勉強させていただいています
    ご紹介いただいた本もなるほどと興味深く読めるものばかりです
    たくさんの情報があふれる中、精度の高い情報を整理して提供していただいて感謝しております
    これだけの内容を続けていくことは生半可ではできません
    私のようにブログに勇気づけられている方はたくさんいらっしゃると思います
    大変とは思いますが今後ともよろしくお願いします

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