苦しみの感情を癒やすのは、よく悲しむこと
女優で作家の中江有里が、27年ぶりに新曲「いつも」を出したそうです。CD ではなくダウンロード版です。
中江有里、女優というよりも文筆家というイメージですかね。TBS テレビの番組審議会の委員も務めているようです。
大変な読書家で、年間300冊くらいの本を読んでいるとか。私も頑張っていますけどかないませんね。ただ最近私は、平野啓一郎の影響で、スロー・リーディングを心がけています。
中江有里さんのニュース記事によると、今年8月にお母様を膵臓がんで亡くしたと報じられています。手術ができず、抗がん剤治療で1年の闘病の末に亡くなられたようです。新曲「いつも」はそのお母様への愛を歌い上げている曲です。
今でも母親のことを思い出すと涙がにじむ。
「でも、歌は泣いていては歌えない。自分と向かい合わなくちゃいけないと、改めて分かりました。物を書くこととは、また違う。歌は人の感情に触れることなんだよと、この年になって初めて気がつきました」。
感謝っていうよりも後悔の方が多いとも言っています。
膵臓がんで大切な人を亡くした方に何人もお会いしますが、みなさんが深い喪失感を持って毎日を過ごしている様子が伝わって参ります。
家族は「第二の患者」とも言われますが、治療に寄り添ってきた苦しみと、治療の甲斐なく家族を失った悲しみ。そうした感情を癒すのに必要なのは、「よく悲しむこと」です。
悲しむことで苦しみが癒されます。
今目の前にがんと戦っている家族がいるのであれば、自分の心のままに生きているのかどうか、確認してみましょう。
もしも、一年後にこの世にいないとしたら、患者として、家族として、今どのように生きればよいのか。希望を持って生きることが叶うのか。
12月12日は、清水研先生と一緒に、よりよく生きる意味を考えてみませんか。