糖尿病患者:死因の1位はがん
糖尿病のクリニックに行くと、先生からは高血糖が続くと血管がもろくなって心血管障害が起こりやすくなるなどと言われます。
膵臓がんを治療している患者さんにも、血糖値管理を注意深くやっている方が多いことと思います。
糖尿病は膵臓がんのリスク要因だと言われますが、それだけではありません。逆の関係もありそうです。
死因の第1位はがん
糖尿病患者さんの死因の第1位はがんなんです。
少し古いですが日本糖尿病学会の調査では死因第1位は悪性新生物(がん)で38.3%、第2位には感染症17.0%、第3位になって初めて血管疾患14.9%が出てきます。
つまり糖尿病患者は「がんになりやすい」ということです。さらには「致命的になりやすい」とも言えます。
がんの中で最も多かったのは肺がんで、続いて肝臓がん、そして膵臓がんでした。ロールアップ

死因の変遷
糖尿病患者の死因の変遷は、悪性新生物(がん)の割合は1970年代から1990年代まで日本人一般、糖尿病患者とも上昇し続けていました。2001~10年では日本人一般で上昇が止まったのに対して、糖尿病患者ではさらなる上昇(38.3%)がみられています。
血管障害の割合は1970年代以降、日本人一般、糖尿病患者ともに低下しているが、低下の勾配は糖尿病患者の方が急峻でした。

海外でも同様で、イギリスでの調査によれば死因のの第1位としてがんが浮上してきたと報じられています。
英国・2001~18年の疫学的解析で判明
これまで糖尿病患者の主な死因は心血管疾患とされてきたが、近年は様相が異なり、がんが浮上していることが示された。
メディカル・トリビューン
膵臓がん患者さんにおいては血糖値管理には十分気を付けてはいると思いますが、膵臓がんの治療がうまくいっていたとしても、もしかすると二次がん、三次がんの可能性すらあるのかもしれません。
■ 食事と運動
そうした事態を避けるためにも、バランスの良い食事と運動です。これはがんにも糖尿病にも効果のある方法です。結局、健康的な食事というのはがんにも糖尿病にも良いんですよね。

