膵臓がん術後の合併症を防ぐ乳酸菌:プロバイオティクスという考え方

生きた乳酸菌を多く含む食品

ヨーグルトなどの乳酸菌飲料は、「がんの補完代替医療ガイドブック(第3版)」で、近年、ヒト臨床試験において効果が立証されつつあるものとして紹介されています。

プロバイオティクスとは、

人間の腸内には多種多様な数多くの細菌が住み着いています。そして、食べ物の消化吸収を助けたり病気を引き起こす菌が増えるのを防いだりして健康に良い働きをする善玉菌と、食べたものを腐らせたり(腸内腐敗)発がん関連物質を生みだしたりして健康に有害な働きをする悪玉菌が絶えず勢力争いを行っていて、このバランスが人間の健康状態を左右していることが最近の研究で分かってきました。つまり、健康な生活を営むためには、腸内の細菌バランスがよく保たれているという事が重要ということになります。

そこで登場したのがプロバイオティクスという考え方です。プロバイオティクスとは、「腸内フローラ(腸管内に生息している微生物群)のバランスを改善することにより、宿主(人間など)に有益な作用をもたらす生きた微生物」と定義されています。つまり、体内の善玉菌を増やして腸内細菌のバランスを保ち、病気になりにくい体を作る予防医学の考え方です。

こう聞いて何か新しい未知の微生物のことを想像した方もいるかもしれませんが、ヨーグルト、味噌、醤油、ぬか漬け、キムチ、チーズなどの発酵食品に含まれている乳酸菌などがプロバイオティクスの代表的な菌になります。

プロバイオティクスは、ヒト臨床試験によってその効果が直接証明されつつある数少ない食品であると思われます。


「がんの補完代替医療ガイドブック(第3版)」より

膵臓がん術後の合併症予防効果は、すでにエビデンスが示されています。

乳酸菌などは元々健康な人の体に住み着いているものであり、人類と長い間共生してきた菌ですから、安全性は保証されています。そして次のような効果があるといわれています。

  • ガンのリスクの低減
  • アレルギー症状の改善
  • アトピー性皮膚炎の改善
  • 免疫力の向上
  • 胃潰瘍の原因になるピロリの低減
  • コレステロールの低下
  • 整腸作用による、肌荒れ、吹き出物などの抑制

乳酸菌が、どのようにして免疫力を高めるのか、わかりやすく説明したページがヤクルト中央研究所のサイトにあります。

 

プロバイオティクスを宣伝している商品はたくさんあります。ヨーグルト・飲料だけで340種類、驚くほどたくさんあります。どれが本当に効果がありそうなのか、これでは判断できません。

英文ですが、BBCニュースにプロバイオティクス製品に関する興味深い記事があります。

英国で販売されている50のプロバイオティクス製品の半分は効果がない。

ネスレやダノン、セブンシー、ヤクルトのような大企業の製品は効果があるが、小さい企業の製品は効果がないという。

日本では「ヤクルト 400」が一番信頼できそうですが、もう少し調査をする必要があります。(ステマではありません!)


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