今日の一冊(7)『マインドフル・ワーク』

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「マインドフルネスストレス低減法」については何度か紹介してきたが、この本はアメリカの企業においてマインドフルネスがどのように定着しているのか、生き生きと紹介されている。

アウトドアウェアのパタゴニアは日本でも人気のあるブランドだが、創業者のシュイナードによって、マインドフルネスがビジネスの現場に持ち込まれた。シュイナードの経営理念は「経営のプロセスが健全でなければ、またCEOの意図が正しいところから来るものでなければ、結果としていくら利益が出ても関係ない」というものだ。これはシュイナードがマインドフルネスを実行することで、環境に優しい企業で亡ければ存在する必要がないと気づいたことから始まった。「死滅した惑星にビジネスは存在しない」これが彼の哲学である。

Googleもビジネスにマインドフルネスを取り入れている企業である。マインドフルネストは、私たちの頭の中の生じるさまざまな考えを、それの心を動かされることなく観察する力のこと。そしてその能力は「瞑想」によって鍛えることができる。

別の言葉で言えば、マインドフルネストは「完全に現在の存在すること」だ。過去の想い出に囚われたり、未来を夢見たりすることなく、いま、このとき、この場所に存在することである。優しさ、好奇心、受容の心を具現化した状態のことでもある。

ここはがんのブログだから、ビジネスへの応用についてはこれ以上書かないが、がん患者にももちろん有効である。近年リアルタイムで脳の活動を見ることができるfMRIの発達でによって、瞑想が脳の活動をどのように変えるかが明らかになってきた。そうしたことも詳細に書かれている。

数多くの研究によって、瞑想によってマインドフルになった人は、免疫能力が高いことが明らかになりつつある。米国国立補完代替医療センター(NCCAM)が瞑想の研究に費やした費用は、2002年の200万ドルから、2012年には1400万ドルまで増加している。

カリフォルニア大学ロスアンゼルス校の研究では、HIV陽性の成人を二つのグループに分け、一つには通常のHIV治療を行い、一方にはそれに加えてマインドフルネスストレス低減法(MBSR)の8週間のプログラムを実習した。その結果は劇的だった。MBSRを実習したグループでは、HIVの攻撃対象である免疫の司令塔=CD4T細胞(ヘルパーT細胞)の減少がストップした。一方の対照群のヘルパーT細胞は減り続け、典型的なHIVの進行の兆候が現れたのだ。

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マインドフルネスストレス低減法は、痛みに対しても効果的だ。保険会社エトナのマーク・ベルトリーニはスキーで急斜面を滑っていたとき事故にあう。首の骨が折れた彼は集中治療室に運ばれたが、聖職者が臨終の儀式を行う準備をするほどだった。しかし奇跡的に回復し、一週間後には退院した。だた、左腕は神経障害が残り、手足の痛みが続いた。「一日中誰かに腕を火で炙られているような感じ」が治まらない。オキシコンチンやバイコディン、フェンタニルを飲んだが、効果はない。

ベルトリーニはヨガと瞑想によって痛みへの対処法を変えた。「内なる自己に集中することによって、自分の痛みをコントロールできることに気づき始めたんです」「思考に対する執着を手放すのです。それを痛みと認識するーー私の場合は生物学的な現実として認識します。だから痛みが起きたとき、すぐ手放してやることができるんです」

「痛みは避けようがない。しかし苦しみは自分次第で避けられる」カバットジンの『マインドフルネスストレス低減法』はそのためのプログラムを紹介している。

昨日は起床後に「静座瞑想」を1時間行った。

今日は「ボディ・スキャン」を1時間やってみる。

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