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シュレベールの箴言(9)

副作用の少ない自然の解決策があれば、私たちは体のなかの炎症を抑えることができる。自然の解決策とは、炎症を促進する毒素を生活環境から排除すること、がんに対抗できる食物を摂取すること、感情のバランスに配慮すること、運動不足を解消することである。

がんに効く生活 克服した医師の自分でできる「統合医療」

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ダヴィド・S. シュレベール
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がん細胞は炎症作用を利用して増大する

炎症は、がんの進行に重大な役割を果たすが、多くの医師がそれに無関心であるため、身体の炎症をコントロールするための方法を勧めることはめったにありません。

代表的な炎症性サイトカインのひとつであるNF-kBは細胞増殖シグナルに関わっていますが、NF-kBの生成を阻害するだけで、がん細胞の大半を再びアポトーシス(細胞死)に追いやり、転移を防ぐことができます。がん細胞内のNF-kBの有害な作用を防ぐことができるかどうかが”生死を分ける問題”なのです。

NF-kBの生成を阻害する分子を含む”自然の解決策”とは、緑茶に含まれるカテキン(主としてエピガロカテキンガレート EGCG)、赤ワインに含まれるレスベラトロール、ターメリック(ウコン)を摂ることです。

特にターメリックの成分であるクルクミンほど、強力な抗炎症作用がある食物成分はほかにはありません。実験によると、クルクミンは、結腸がん、肝臓がん、胃がん、乳がん、卵巣がん等のがんの成長を抑制し、血管新生を抑制する効果もあり、さらにがん細胞を”アポトーシス(細胞の自殺)”に導く効果もあります。

ターメリックは、そのままではほとんど吸収されない

ただ、ターメリックはそのままではほとんど腸から吸収されません。しかし、少量の黒コショウといっしょに摂ると吸収効率が2000倍になります。インド人がカレー料理に黒コショウを使うのは経験的な知恵なのでしょうね。

京都大学の掛谷秀昭 薬学研究科教授、金井雅史 医学研究科特定准教授らの研究グループは、排泄されにくく、体内で有効成分に変わるクルクミンの合成物を合成し、クルクミンの有効成分を従来の1000倍に高めることに成功したと報じられています。

安全性の高い水溶性プロドラッグ型クルクミン(CMG)の開発に成功

掛谷秀昭 薬学研究科教授、金井雅史
医学研究科特定准教授らの研究グループは、株式会社セラバイオファーマと共同で、ウコンに含まれるクルクミンの生体内代謝物に着目することで、安全性の高い水溶性プロドラッグ型クルクミン(CMG)の開発に成功しました。本薬剤は顕著な抗がん活性を持ちます。飲み薬としては吸収されづらいというクルクミン原末の問題点を克服した成果です。今後抗がん剤などとしての実用化が期待されます。

ウコンに含まれるポリフェノール化合物クルクミンはさまざまな生理作用が報告されており、がん、心臓病、アルツハイマーなどに関する基礎研究や臨床研究が行われています。しかし、クルクミン原末をそのまま摂取しても多くは腸で吸収されないため、血液には移行せず肝臓を含む各種臓器での顕著な効果を期待できません。そこで、クルクミンをより使いやすくするために、誘導体開発研究及びドラッグデリバリーシステム開発研究などが世界中でしのぎを削っています。しかし、未だ有効な薬剤及び手法は開発されていないのが現状です。

本研究グループは、クルクミンの生体内代謝物解析(メタボローム解析)の結果などから、クルクミンモノグルクロニド(CMG)がクルクミンのプロドラッグとして利用できることを発見しました。プロドラッグとは、生体内で代謝され活性代謝物となる薬剤です。

化学合成したCMGをラットに静脈投与した際に、これまでのクルクミン原体などの経口投与と比較して、クルクミンが極めて高い血中濃度を示すことを明らかにしました。さらに、ヒト結腸腺癌細胞を移植したマウスモデルにおいて、CMGは体重減少や肝障害などを伴うことなく、顕著な抗がん活性を示すことも明らかにしました。したがって、CMGは安全性の高い抗がん剤などとしての実用化が期待されます。

この研究成果が私たちの手元に届くのはまだ先のことですから、それまでは黒コショウの助けを借りことにしましょう。

  • 「感情のバランスに配慮する」→ストレスを低減する
  • 「運動不足を解消する」

に関しては、シュレベールは別の章を立てて詳細に述べているので、あらためて記事で紹介します。

吸収されやすいクルクミンとして下記のサプリメントもあります。




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