膵臓がん患者と運動(もっと歩いたら余命も伸びるのになぁ)
佐藤典宏先生のブログに、すい臓がん患者と運動についての興味深い記事がアップされています。
がん患者と運動の関係については、さまざまな癌腫で研究されてきましたが、膵臓がんと運動に特化した研究というのは、ありませんでした。
また佐藤先生自身も、膵臓がん患者さんに運動を勧めることはあまりなかったと言います。
ただ近年、膵臓がんの治療成績も良くなってきて、特に手術ができたすい臓がん患者さんの場合は、5年以上にわたって生存する例が増加しています。
アメリカでの調査では、膵臓がん患者と運動の実態はどうなっていたでしょうか。
結論から言うと、アメリカスポーツ医学会が提唱している「がんサバイバーのための運動ガイドライン」の基準を満たす程度の運動をしている患者は、わずか24%しかいなかったということです。
基準を満たす運動量をしている患者というのは、運動に対する自律的なモチベーションを保っている、そういう人が多いということですね。
この調査では基準を満たす運動することで疲労感が軽くなり生活の質も高まるそのように結論づけていますが、
- 中ぐらいの強度の有酸素運動(30分以上)を週に3日以上
- 最大反復回数の60%以上のレジスタンス運動(筋トレ)を週に2日以上」
が、ガイドラインで勧められています。
しかし、副作用があれば、そのような運動を継続するのは難しいのではないかと思います。
多くの膵臓がん患者さんを見てきた私の実感でも、きちんと運動してるのは4人に1人かそれ以下ではないでしょうか。
一方で、登山やマラソンなどもやっていて、8年以上元気でいる膵臓がん患者さんもいます。
膵臓がん患者と運動については、別の視点からこのブログでも何度か書いていますので、そちらも参考にしてみてください。
私は常々こう言ってます。
高価なサプリメントにお金を使うよりも、少しは高価でも自分の足にあったスニーカーに投資して、エクササイズをしたほうがよろしいと思いますよ。