ロボットが心を持った
ニューラル・ネットワークを使った人工知能は、いまではすごいことをやってくれます。
たとえば、
- 病状から病名を判断する。(ワトソンが有名ですね)
- エックス線画像から腫瘍を見つける
などでは、人間よりも優れていることが分かっています。
膵臓は胃の裏側にありがんを見つけにくのですが、AIで早期発見を目指すプロジェクトが国内外でいくつか報告されています。
一方で、福島第一原発に投入されたロボットが、人間ならなんともない障害物で倒れて起き上がれなくなり、放置されるなど、ポンコツぶりも際立っています。
米国のコロンビア大学(Columbia University)で行われた研究によれば、ロボットに自分の体について、視覚的な自己認識を与えることに成功した、とのこと。
自己認識を得たロボットは、「ポンコツ」ぶりから飛躍的に進歩しそうです。
ヒントとなったのは、人間の成長パターンです。
人間は赤ちゃんの状態から、自分の体を視認することで、自分の体に対する認識力を成長させていきます。
そこで研究者たちは多関節のアーム型ロボットをニューラルネットと組み合わせ、ロボットに自分の姿を観察させることからはじめました。
人工知能もどんどんと進歩しそうですね。「2001年宇宙の旅」に登場したHAL9000も自己認識を持っていたのですが、さて、「心とはなにか」「生命とは何か」が哲学的にも改めて再考する必要がありそうですね。