食事とがんのリスクはまったく関係がない(AACR)


【日 時】2020年6月14日(日) 13:15~15:30(開場:13:00)
【参加資格】膵臓がん患者とその家族
【参 加 費】無料
【定 員】 20名
【内 容】ウェブ会議ツール「Zoom」を使ったWeb交流会となります。
スマホだけで簡単に参加することができます。


詳しくはオフィシャルサイトで

受付中です。
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【追記あり】

前回の記事にも食事療法のことを書いたばかりですが、全米癌研究学会(American Association for Cancer Research:AACR)の2014年4月の会議に関する次のようなニュースがありました。

これは驚くべき内容ですね。本当だとしたら相当のショックです。

『摂取する食事とガンの発生リスクにはほとんど関連性がないことが判明』

ここ30年にわたって日本人(成人)の死因第1位の座をキープし続けてきたのはガンで、その発生リスクを下げるためには特定の食物を採ったり、脂肪分の高い食べ物を避けることが有効とされてきました。しかし、2014年に発表された学会の研究結果で、その手法にほとんど効果がなかったことが明らかになりました。

Superhyped superfoods aren’t found to prevent cancer | Star Tribune

ガン発生のリスクを下げるためには、体内の正常細胞を攻撃するフリーラジカルの発生を抑制する抗酸化物質やフィトケミカルを多く含む食物が効果があるとされたり、昔ながらの農村や古代人が食べていた食事に戻ることが推奨されるなどの動きがありましたが、2014年4月に1万8000人以上の研究者が参加して開催された全米癌研究学会(American Association for Cancer Research:AACR)の年次会議で明らかにされた研究内容によると、摂取する食物とガン発生のリスクの間にはほとんど関連性が見られなかったとのこと。

ハーバードで伝染病学の研究に携わっているウォルター・ウィレット氏は長年にわたって食事とガンの関連性を研究してきた人物で、2014年の同会議における定例報告の場において、特定の果物や野菜によるガンの発生リスク低減や、脂肪分の高い食事がガン発生のリスクを高めるなどといった、従来の通説を証明する証拠は見つからないという内容を報告しました。報告を行うウィレット氏の声は痛ましくすら思えるものだったそうです。

このブログでも世界がん研究基金(WCRF)などの推奨する食事について何度か書いています。たとえば「『がんの統合医療』(2)

食事の推奨事項は米国立がん研究協会(AmericanInstitute for Cancer Research :
AICR)と世界がん研究基金 (WorldCancer Research Fund :
WCRF)が合同で出した成果は,がんのリスクを減らす推奨事項の最新情報であり, 米国がん学会(ACS)の推奨事項を支持する内容となっている.

  • 標準体重を維持して太らないようにする
  • 高カロリー食品を控え,砂糖の添加された飲料を避ける
  • 主に植物由来の食品(野菜,果物)を食べる
  • 赤身肉を控えめにし,加工肉(ハム,ベーコン,ソーセージなど)の摂取は避ける
  • アルコールの摂取を控える
  • 塩分の多い食品を控え,かび臭い加工穀物食(シリアル)や豆類は食べない
  • 必要な栄養素は食事からとる
  • 子どもは母乳で育てるようにする
  • がんのサバイパーはがん予防の推奨事項を遵守する

これらの内容の一部には科学的根拠がない、という新たな知見が得られたということなのでしょうか?

「がん」になってからの食事と運動―米国対がん協会の最新ガイドライン

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2012年の「がん生存者のためのガイドライン(第4版)」(邦訳版は『「がん」になってからの食事と運動―米国対がん協会の最新ガイドライン』)も見直されるべきということなのでしょうか?

交絡因子をより厳密に調整したら、食事とがんのリスクにはほとんど関連がなかったということです。これまでの研究方法にはかなりのバイアスがあったのでしょう。


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AACRのサイトで元となる記事を探し当てられないので、これ以上の詳しいことは分かりません。4月のAACR会議に関する日本のニュースでも流れていなかったような気がします。

ウォルター・ウィレット氏の発表はこちらのようですね。音声とパワポで閲覧できます。『Diet & Cancer: Status Report in 2014

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赤いフォントのところだけを訳せば、

「食事とがんの罹患率に関する大規模な無作為化比較試験は、熱意が足りないか継続が難しいことにより失敗するかもしれない」

「ヒトのがんにおいては、乳製品の摂りすぎとカルシウム、リコピン、ビタミンDの不足が大きな役割を果たしているという、かなり多数のエビデンスがある」

(パワポの図と英語の説明から、これ以上解析するのは私には無理です)

食事に多大な期待を抱かない方が良い、とは常に書いてきたことですが、今後のニュースを関心を持って見守っていこうと思います。


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食事とがんのリスクはまったく関係がない(AACR)” に対して3件のコメントがあります。

  1. キノシタ より:

    Walter C. WillettのAACR 2014での報告というのはこれかな?
    「ダイエットとがん」のタイトルだが。
    http://webcast.aacr.org/console/player/22788?mediaType=audio&
    音声が断続して聞きづらい。

  2. キノシタ より:

    ルバーブさん。
    私もStar Tribune紙の原文には目を通しましたが、ビタミンDのことは(コーヒーと)嬉しい点でした。ビタミンDを毎日摂っていますので。
    ただ、AACRのサイトを検索しても、ウォルター・ウィレット氏の報告というのが見つけられなくて。日本からも多くの発表があった会議ですから、そのうちどこかからコメントがあるのではと期待しています。

  3. ルバーブ より:

     20年の研究と言うことですが、パレオやローカーブが人気なのはここ4,5年のことですし、まだ人口も少ないので統計に出ないのでは?と個人的には思いますが、ともかく原文では、
    コーヒーとコーヒーよりより多くビタミンDは少しベネフィットがある。
    肥満の抑制とアルコール過剰摂取を避けることははっきりとベネフィットがある。
    野菜はエストロゲン陰性のタイプの発生を減少させる可能性があるのと、牛乳やその他の乳製品を減らすことは前立腺がんを減らす可能性があるとは書かれています。

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