日本でも「光免疫療法」の治験が始まる-がん撲滅サミットに参加して
昨日の朝日新聞に、
『がん治療の光免疫療法、国内でも治験へ 米で実績』の記事で
光を当ててがん細胞を壊す新たながん免疫療法の安全性を患者で確かめる臨床試験(治験)が、国内でも年内開始を目指して準備されていることがわかった。開発した米国立保健研究所(NIH)の小林久隆主任研究員が11日、朝日新聞の取材に答えた。
日本では、米国で治験を実施する企業の日本法人が頭頸部がんの患者を対象に、年内の治験開始を目指している。
小林さんは取材に、「光免疫療法はがんが再発した人も希望が持てる方法。がんに打ちかつ治療として普及させたい」と話した。
と書かれていました。
本日の『第3回がん撲滅サミット』には小林久隆氏も出席され、参加者から質問攻めに遭っていましたが、国立がん研究センター中東病院 院長の大津敦医師が「光免疫療法の治験を来春3月頃に始めます」と断言していました。
朝日新聞の「年内に」とは少しズレていますが、一日も早い開始を望みたいものです。
小林氏の講演内容は良かったですね。ただ、このブログの過去の記事や『がん光免疫療法の登場』を読んでいる方にとっては、新しい内容はなかった気がします。
米国において、頭頸部がんは治験の第2相試験まで進んでいます。
第1相試験では、腫瘍が30%以上小さくなる奏功率が全ての患者に見られたという。3割の患者では腫瘍が消失した完全奏功を得ることができた。第2相試験も進んでいて、さらに良い成績が期待できるという。
承認されなければ他の癌腫への治験に進めないので、頭頸部がんで良い成績を堕すことを優先しているという説明でした。
大腸がん・膵がん・悪性黒色腫・乳がんは治験準備中
前立腺がん・B型悪性リンパ腫はマウスの実験段階
(今年の8月時点)
れいんぼうさん、ぴーさん。
膵臓がんの方が結構参加されていた様子でしたね。また九州などの遠くからの参加者もいました。
なんか、以前のがんペプチドワクチンのときのフィーバーに近い感じを受けました。がんワクチンも、大きな期待を受けながらも、結果はご存じの通り。
光免疫療法も、これから多くの障害があるに違いありません。
膵臓がんに関しては、近赤外線が体表から5センチ程度しか届かないので、術前術後に照射するなどの工夫が必要でしょう。
膵臓がん細胞にマッチする抗体があるのかどうかも課題です。
期待はしつつも、うまくいっても10年後ではないでしょうか。
マスターさま、
今日の小林先生のプレゼン、期待して聴きました。
がん治療の有効な治療の選択肢になるであろうことは、わかりました。ですが、やはり、膵癌には、まだ道のりは遠いようですね。私はそう受け止めました。
いずれにしても、 近い将来の実現化を望むばかりです。
早速のレポートありがとうございます。
3月ですか。期待ですね!
サミットのレポート楽しみにしております。
よろしくお願いします。