ビタミンDが不足しているとCOVID-19で重症化しやすい

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medRxivは、査読前の医学分野の論文を受付し、新しい知見の迅速な共有やフィードバックを受けるためのプラットフォームを無料で提供するサービスで、2019年6月に立ち上がっています。

最近は新型コロナウイルス感染症 COVID-19関連の論文も多数アップされています。

ビタミンD不足は重症化しやすい

それらの中に、ビタミンD不足の新型コロナウイルス感染症患者は重症化しやすいという論文があります。https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.04.24.20075838v1

COVID-19の重症化因子として、高齢者、男性、肥満、高血圧、糖尿病などがあげられていますが、ビタミンD不足が新たな危険因子として追加されるかもしれません。

  • ビタミンDは脂溶性ビタミンの一種であり、自然免疫応答と適応免疫応答の両方の調整において重要な役目を果たしています。
  • ビタミンD依存性抗菌経路は、SARS-CoV-2ウイルス複製中に容易に生成される二本鎖RNAに応答する
  • ビタミンDの不足は、防御経路を活性化する宿主の能力を妨げますが、リンパ球やマクロファージの遊走にも影響を及ぼします。
  • そのような混乱した免疫応答は、宿主をウイルス性呼吸器感染症にかかりやすくする

ルイジアナ州立大学健康科学センター・ニューオーリンズのFrank H. Lau氏が率いる研究チームは、ビタミンDとCOVID-19の関係性を確かめるべく、COVID-19患者の医療記録をたどり、ビタミンD欠乏のサインとなる25-ヒドロキシビタミンD(25OHD)について調べました。

25OHDが30ng/ml以下であれば、ビタミンDが不足していることを意味します。

  • 20人の患者の65%がICU(集中治療室)で治療を受けた
  • ICU患者のビタミン欠乏症の割合は84.6%(一般病棟患者は57.1%)
  • 75歳未満のICUに入った患者のビタミン欠乏症の割合は100% !!
  • ICUにいるCOVID-19患者のうち血液凝固の症状が見られた人は62.5%で、リンパ球の減少は92.3%

これらを総合して、研究者は、

ビタミンDの欠乏が血液に影響を与え、免疫反応に混乱を起こしているのではないか

との仮説を立てています。

また、COVID-19の患者にはアフリカ系アメリカ人やホームレスが多いことが指摘されていますが、研究者はこの事象にビタミンD欠乏症が関係していることを示唆しています。

ヨーロッパにおいて、COVID-19はイタリア、ギリシャ、スペインで重篤患者が多く、これらの国におけるビタミンD不足率は70〜90%です。

一方で、ノルウェーやデンマークなどのスカンジナビア諸国では、15〜30%のビタミンD不足率であり、上記の国よりも重症化率が低くなっています。

死亡率との関係

別の論文もあります。

科学者はビタミンD欠乏症をより高いCOVID-19死亡率に関連付けます

これによれば、

  • スペイン、イタリア、スイスでは、高齢者のビタミンDレベルが「非常に低い」ことがわかりました。これらの国々は、COVID-19による死亡率も最も高くなっています。
  • ビタミンDレベルは、人口100万人あたりのCOVID-19の症例数と、100万人あたりのCOVID-19による死亡数との間に相関関係がありました。
  • COVID-19の最も脆弱な集団は、ビタミンDが最も不足している集団でもあります。
  • ビタミンDは、急性呼吸器感染症から保護することがすでに示され、安全であることが示されています。
  • 南アジア諸国の3つの病院のCOVID-19患者のフィリピンの研究者が行った分析によると、ビタミンD欠乏症の患者では、重症化する割合が19倍高い可能性がありました。

重症化しないためにビタミンD補給

成人は1日あたり約600 IU(国際単位)のビタミンDが必要ですが、高齢者(70歳以上)は1日あたり800 IUを摂取することをお勧めします。(論文の著者はこう書いているが、私の考えではもっと多くても良い)

ビタミンDは、牛乳やその他の乳製品、オレンジジュース、シリアル、およびイワシなどの青魚に多く含まれています。しかし、食品だけで必要量を賄うのは難しいと思われます。

また、日光浴をすることで皮膚で産生されますが、新型コロナウイルス感染の拡大により外出自粛が言われている状態では、サプリメントで補うことも考慮して良いでしょう。

査読前の論文であり、サンプル数も少ない論文ですから、慎重に判断する必要がある。一方で、現在のような緊急事態においても、ランダム化比較試験の結果しか信用しないという頭でっかちも困ったものだと思うのです。

ビタミンDは4000IU/日までなら副作用はないと言われています。私は以前から1000IU摂っているのですが、今の御時世ですから、2000IUに増量してます。

こちらの記事では「急いでビタミンDやビタミンCを摂る必要はない」と書きましたが、新しいウイルスでエビデンスなどないのですから、日々科学的根拠が書き換わります。

 


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