「膵臓がん患者と家族の集い」のご案内


5/19『膵臓がん患者と家族の集い』

【日 時】2024年5月19日(日) 14:00~16:00(開場:13:45)
【会 場】大田区産業プラザPiO 6階D会議室
【参加費】1,000円
【対 象】膵臓がん患者とその家族、ご遺族
【定 員】60名
【内 容】
   第1部 ミニレクチャー:HIFU(強力集束超音波治療法)の治験とは」オンコロ:金川潤也さま他
   第2部 患者・家族の交流会
申込締切は5月16日(木)19:00です。

詳しくはオフィシャルサイトで

心と癌と量子力学の関係(4)

私たちの常識では、「離れた場所にある別々の物体は、別のものである」と考えます。カラスと鳩が右と左の空に浮かんでいれば、別の鳥です。カラスが鳩を襲うためには、空を横切って鳩に近づかなければなりません。空間は物体と物体を切り離して区別する役割を持っていると考えるのです。これは私たちの地球だけではなく宇宙全体についても言えることであり、物理学者はこの性質を「宇宙の局所性」と呼んでいます。

しかし、量子力学から理論的には予測されていたことですが、ある場所で行なったことが、遠く離れた別の場所での出来事と絡み合うことがあるのです。この二つの場所でどんな情報やエネルギーが伝達されなくてもそうなるのです。何らかの情報やエネルギーが伝達するためには少なくとも光の伝わる時間だけ遅れるはずですが、絡み合いは光よりも速く瞬時起きるのです。

この現象は我々の常識では理解できません。アインシュタインですらこれを生涯認めようとしなかったのですが、テクノロジーが進歩して、これを実験することができるようになり、量子力学で予想されたことが正しいと証明されたのです。

つまり宇宙には非局所的な(空間を超えた)結びつきが存在するということです。空間はこれまで考えられていたようなものではないということになります。二つの物体(粒子)の間がどれだけ広大でも、例え宇宙の両端(があるとすればですが)ほどにある粒子同士でも、結びつきが存在することがあり得るのです。

東京で私が振ったサイコロの目が「1」であれば、あなたが大阪で同時に振ったサイコロの目は必ず「1」になるのです。東京のサイコロは、毎回ランダムに目を出すのですが、何度やっても二つのさいころは同じ目が出るのです。つまり大阪のサイコロの目はランダムではなく、東京のサイコロの出した目を「知っている」ということです。こうした現象が量子的な世界では起きるということです。詳しいことはブライアン・グリーンの『宇宙を織りなすもの』に譲りますが、私たちの宇宙(この宇宙に私の身体も細胞も浮かんでいる)はこうした存在であるのです。

こころと治癒力―心身医療最前線

脳内モルヒネといわれるエンドルフィンを発見したキャンディス・パートはビル・モイヤーズとの対談『こころと治癒力』でこう言っています。エンドルフィンやそれと同等の化学物質(ペプチド)が、脳だけではなく、免疫系や内分泌系、身体の至る所で見つかっています。これらの分子は心と身体のコミュニケーションネットワークに関わっているのです。一方で細胞には受信アンテナのような数百万個のレセプターがついていて、これらの分子がレセプターをくすぐると、ある種の感情が起きたりするのです。

心の領域である感情は、神経ペプチドおよびそのリセプターと生化学的に相関している。彼女は、心は脳にあるのではなく、身体のすべての細胞のある種のエネルギー活動だろうと考えています。

嬉しいとか楽しいとかの心と感情のありようによって神経ペプチドが作られ、それが細胞の周辺に到達します。細胞表面にあるリセプターはダンスを踊るように揺れ動いています。リセプターの分子、その分子を構成している電子はまた、確率の波といういわば雲のようにぼわーっと広がったものです。リセプターとペプチドが反応する”しやすさ”は周辺にどれほど多くのペプチドがあるかによるし、電子の雲(確率の波)がどれほどの広がりを持っているかにも影響されるということになります。さらに、空間的にはずっと遠くに離れた電子や分子が、結びつきを持っていることもあり得るというのですから、おもしろいです。

がん細胞と「がんペプチドワクチン療法」に登場する「ペプチド」も同じように説明できます。がん細胞とNK細胞、樹状細胞だって同じことです。細胞同士のコミュニケーションを担っているペプチドの影響を受けるのですね。そしてペプチドは心と感情の変化によって作られるのです。

免疫も量子力学も、人の心や脳の働きに関しても、まだまだ人類はそのほんの一部の姿を垣間見ているだけでしょう。ですから、これまでの話しは幾分SF的かもしれませんが、心と癌と量子力学が密接に関係しているかもしれないと考えれば、わくわくしてくるではないですか。

心と治癒の関係は、たんに癌が治るかどうかという枠を超えて、私たちの心と身体を含めた人間は全宇宙的な存在であり、生物40億年の歴史によって作られた精密なシステムによって「生かされている存在」であることを教えてくれます。また、治癒と心の関係を信じ、治癒へと向かう生き方を選択するということは、社会における私たちの価値観、いかに生きるべきか=いかに死ぬべきかという人生観の再確認なしには不可能なことです。癌を治すという事業は、人間としてのあり方に関わる問題だということです。


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