久留米医大も『がんに効く生活』を推薦 (他2件)
久留米大学のがんペプチドワクチン事務局の「よくいただくご質問」に新しい項目が追加されました。「#6がんと食事について2回目」
この中で私が以前から紹介して推薦してきたシュレベールの『がんに効く生活―克服した医師の自分でできる「統合医療」
』が好意的に取り上げられています。
一般的には、食事療法にも限界がありますし、西洋医学的な治療を合わせて実践しても有効性が得られない場合が殆どです。しかし、「がんに効く生活」に記載されている内容をすべてもしくは一部分実践した場合には長期生存が得られる可能性は高まるように思われます。そこで今回はまず、その本のうち食物に関連した部分について取り上げます。それ以外の部分を含めて一読されることをF氏にはお勧めしました。
もちろん、がんと炎症との関係にも言及されています。がんが治るなどと断定的なことは言えませんが、ゲルソン療法とは違い、シュレベールの著書は根拠となる論文も合わせて載せていますから、現時点ではもっとも信頼性の高い食事療法に関する書籍ではないかと思います。
このページを読んだなら、ぜひシュレベールの『がんに効く生活』を熟読されるとよろしいでしょう。私はもう何度も読み返して、ページには沢山の赤や緑の傍線がいっぱいの状態です。
ASCO年次総会が今日からシカゴで開催されますが、術前に放射線あるいは化学療法を受けた膵がん患者は、そうでない患者に比べて生存期間が4倍に伸びるという研究が発表されるようです。
膵がんは早期発見が難しく、予後は不良であるが、術前の化学療法や放射線療法で顕著な効果が得られた膵がん患者は、そうでない患者に比べて、生存期間はおよそ4倍にもなることが、米Fox Chase Cancer CenterのYun Shin Chun 氏らの研究で明らかになった。詳細は、6月4日から8日までシカゴで開催される米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表される。
ただ、足の速い膵がんですから、放射線や化学療法をやっている間に腫瘍が大きくなってしまうのではないかと、素人としては考えるのですが、どうなんでしょうか。切れるのならさっさと切った方がよい、と私は考えて、初診のその場で手術日まで決めたのです。ASCOでの正式発表が気になります。もっとも、切除不能の患者が術前治療で切除可能となったような場合、この発表は朗報でしょうね。希望が湧いてきます。
こちらもがんと炎症の関係に注目した情報です。
2月9日の「がんと炎症の関係」で紹介した「プロシュア」服用とゲムシタビンのランダム化第Ⅱ相試験が神奈川県立がんセンターで計画されているようです。UMIN CTR 臨床試験登録情報の閲覧ページにアップされています。
- 切除不能膵癌を対象としたゲムシタビン+プロシュア服用治療とゲムシタビン単剤治療のランダム化第Ⅱ相試験実施計画書(YCOG001)
- 対象疾患名 膵癌
- 目的 未治療切除不能膵癌を対象として,ゲムシタビンとプロシュアTM(以下プロシュア)の併用療法と,ゲムシタビン単剤療法の有効性と安全性をランダム化Ⅱ相
試験で比較検討する。 - 介入 Gemcitabine 1000mg/m2 を週1回day1, 8, 15と3週連続投与し(30分で点滴),
1週休薬する.4週を1コースとして腫瘍増悪を認めるまで繰り返す。
プロシュアを1日最大2パック服用する。 - 試験問い合わせ窓口
神奈川県立がんセンター消化器内科 上野 誠
〒241-0815 横浜市旭区中尾1-1-2
電話 045-391-5761
他にも、膵がん・ペプチドワクチン療法に関する新しい臨床試験の情報が更新されています。