ウコンは、特に膵臓がんに効果が期待できる

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膵臓がんにウコンは効果があるのでしょうか。ウコンががんに効果があるという科学的な報告をまとめてみました。

ウコンの有効性が次々に明らかに

2010.11.4の産経ニュースに次のような記事があります。

ウコン、がんにも有効 世界的研究者が報告

酒の悪酔い防止に効果があるとされるウコンが、がんや心臓病の予防・治療にも効果を持つ可能性が高い-。医薬品メーカー「セラバリューズ」(東京都千代田区)が1日に行った研究発表会「ウコン成分“クルクミン”の多様な機能と応用研究の最前線」で、日米の研究者がこのような報告を行った。

都内で行われた発表会には、クルクミン研究の世界的権威で米テキサス州立大MDアンダーソンがんセンター教授のバラット・アガワル氏や日本人研究者ら計5人が参加した。

この中で、アガワル氏は「クルクミンを摂取すると、がんのリスクが低減するほか、肥満、糖尿病、高脂血症などほとんどの慢性疾患を予防できることが実験で示されている」と強調した。

秋田大大学院医学系研究科の柴田浩行教授も「大腸がんの治療中にクルクミンに出合った。クルクミンは数多くの病気の因子を標的にできる成分として期待できる」と報告した。

このほか、静岡県立大薬学部の森本達也教授が「心臓病にも効果がある可能性が高い。現在臨床を進めている」と説明した。

京都大医学部の金井雅史助教は、膵臓(すいぞう)がん治療の新薬としてクルクミンが注目されていることや自然由来の成分であり安全性が極めて高いことを紹介した。

「ウコンのヒミツ」などの商品を販売している企業が開催した研究発表会だから(メーカーに不利な発表はしないだろうから)、信頼性の程度は低いかもしれません。

京都大学の研究

しかし、京都大学医学部附属病院の金井雅史教授らは、クルクミンの膵臓がん患者を対象とした第Ⅰ/Ⅱ相試験を行なっており、UMINによれば既に「試験終了」とアナウンスされている。この試験の目的は「安全性の評価」であるが、金井教授の発表はこの試験の結果を受けたものだと推測できる。詳細は不明だが、ある程度の効果があると示唆するようなデータが得られたのではないか?

大野智著『「がんに効く」民間療法のホント・ウソ』にはウコンについて、

「近年、肝臓を保護する作用をはじめとする健康増進効果が見直され、注目されている素材です。」

と書かれている。さらに、「PubMedでの検索結果では、4件の論文があるが、ウコンががん患者の生活の質(QOL)を向上させたり、副作用・再発防止効果、余命延長を示す論文は一つもありません」とある。

しかし、これは大野さんが検索したキーワードがよくない。「Curcuma」ではなく、「Curcumin」(クルクミン)で検索したら(Human,Clinical trialで)14件の論文があり、中には大豆イソフラボンとの併用で前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAが顕著に改善したという論文もあった。

また、研究会に参加したMDアンダーソンがんセンターのアガワル氏の論文「進行膵がん患者に対するクルクミンのフェーズⅡ試験」もヒットした。

クルクミンが進行性膵がん患者において、がんをはじめとする炎症性疾患の転写因子であり、細胞のアポトーシスにも関係しているといわれる核内因子NF-κB(エヌエフ-カッパB)を抑制することで腫瘍抑制効果を期待できると評価している。ひとりの患者では18ヶ月以上にわたってがんの進行が抑制され、さらに73%の腫瘍縮小効果を見た患者もいる。

健康食品の安全性・有効性情報」でクルクミンは安全ではあるが一部に肝機能障害や皮膚炎の報告もある。抗腫瘍効果とは逆の発がん性を有するとの論文もある。摂取には注意が必要だろう。

今回の金井教授らの臨床試験も、クルクミンのヒトに対する試験としては注目されるものであることには違いない。あくまでも補完代替療法だから、ウコンで進行膵がんが治るなどという期待はすべきではない。だが、がんは複雑系だ。「ウコンの力」で砂山の形状が少し変化しないとも限らない。そして雪崩を止めることができるか、進行を遅らせることは可能かもしれない。

 

『がんに効く生活』でもクルクミンが

シュレベールの『がんに効く生活』を読み返していたら、「ターメリックには強力な抗炎症作用がある」と題して、M.D.アンダーソンがんセンターのバーラト・アガルワール教授の実験を紹介していることに気づきました。(産経の記事と表記が違いますが、同一人物でしょう)記憶に残っていないから、読み飛ばしてしまったようです。

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ターメリックの根の黄色の粉末ほど強力な抗炎症作用がある食物成分はほかにない。抗炎症作用を引き起こす主な成分はクルクミンである。実験によると、クルクミンは、結腸がん、肝臓がん、胃がん、乳がん、卵巣がん、白血病など、さまざまな種類のがんの成長を抑制する。また、血管新生を抑制する効果もあるうえに、″アポトーシス″と呼ばれる細胞の”自殺″によりがん細胞を死減させる効果もある。
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アガルワールは、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得したあと、遺伝子工学で有名な製薬会社ジェネンテック社に生物学者として初めて雇われ、がんに対する新たな化学療法を求めて研究を始めた。そして一九九〇年代に、炎症性因子が腫瘍の成長に果たしている役割を発見する。その炎症性因子のひとつが、有名なNFカッパBである。アガルワールはのちに、ある論文の中で、がん細胞内のNFκBの有害な作用を抑制できるかどうかが”生死を分ける問題である″と書いている。
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台湾では、ゼラチンカプセルに入れたターメリックを使用して腫瘍の治療を行う実験を試みたが、吸収率がきわめて悪くなることが判明している。実際、カレー料理に使用される場合と同じように若干の黒コショウを混ぜないと、ターメリックは腸壁から吸収されない(単なるコショウでは効果がない)。黒コショウは、ターメリックの吸収率を二千倍も高めてくれるからだ。インド人は、科学が証明するはるか以前から、食物に自然に備わっている相乗作用を知っていたのである。

下に該当の箇所をPDFでアップしました。(何度も書きますが、『がんに効く生活―克服した医師の自分でできる「統合医療」』はぜひともじっくりと読んでみるべき本です。)「curcumin.pdf」をダウンロード

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ウコンは、特に膵臓がんに効果が期待できる” に対して1件のコメントがあります。

  1. katuko より:

    初めまして・・・
    私の夫も、膵臓癌で、今、抗がん剤治療中です。
    今日の記事には、夫が、お世話になってる、京大病院の先生の事が出ており、びっくりしました。
    いつも、化学療法の時は、金井先生が、診察などしてくれています。
    夫にも話したら、何となく、嬉しそうでした。
    少しでも、良い治療が見つかると、良いなと、日々願っています。

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