今日の一冊(22)『医療否定本の嘘』

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今朝NHKニュースでやっていたが、長瀞の「月の石もみじ公園」の紅葉が見頃でライトアップも始まったようです。上の写真は一昨年に行ったときのものです。きれいでした。


医療否定本の嘘

医療否定本の嘘

勝俣 範之
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腫瘍内科医の勝俣医師が近藤誠氏を批判したものです。近藤氏の初期の業績は賞賛しています。しかし、現在の近藤氏は都合のよい研究だけを、しかも内容を捏造したものを出して自説の都合のよいように解釈していると批判。

ま、このブログを見ている方だ近藤氏に心酔している方はいないだろうから、これ以上は書きません。

興味深かったのは、余命告知に関すること。ある患者さんの話として、いきなり余命を宣告された。「死刑囚にすら刑の執行日は当日になるまで言わないですよ。私は何も悪いことをしていないのに、どうして余命を言うのですか?」

最近の若い医者は、あっけらかんと当人に余命を言いますね。でも私のかかっているがん研の先生は、「余命などアテになりません。結構外れますから」と、患者から訊いても余命は言いません。「膵臓がんでステージⅣなら、早ければ3ヶ月、長くても1年」というのは、本当は生存期間中央値のことです。100人に患者がいて、51人目の患者が亡くなるまでの期間。平均でもない。

実際にはステージⅣでも14年もがんと共存した方もいます。余命なんぞは蹴飛ばして、希望を持って「今日の一日を精いっぱい生きる」ことです。

がんの自然退縮について、

がんの自然退縮は確かにあるようで、これまで世界中で500例以上、年間20人ほどの報告があります。進行がんでも報告がありますし、ほとんどの癌腫で報告されています。
原因はまだ明らかになっていませんが、自然に遺伝子異常が修復されたからではないかという説があります。 (P35)

と書かれています。勝俣医師も2例遭遇しているそうですよ。だれにでも希望はある。私はエピジェネティクス仮説からいって、がんの自然退縮はあたりまえに存在するのだろうと考えています。人の免疫力が総力を挙げると、本当に凄いことが起きてしまう。


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