口内炎対策に「エピシル」
抗がん剤の副作用による口内炎に悩んでいるがん患者はたくさんいます。口内炎で食べることができないと、がんと闘う気力も体力も奪われます。「がん患者は、がんで死ぬのではなく、餓死するのです」とも言われますから、口内炎対策は大切です。
2017年6月に医療機器製造販売承認を厚生労働省から受けた「エピシル口腔用液(SP-03)」(製品名は「エピシル」)が、今年の5月から市販されて保険適用になっているようです。 保険適用価格は7,520円。 3割負担なら2,300円ほどです。
原料は大豆油で薬効成分は含まれておらず、管理医療機器(クラスII)の扱いです。大豆アレルギーがなければ誰でも使えます。
SP-03は、口腔内病変の被覆及び保護を目的とする非吸収性の液状機器です。口腔粘膜に適量を適用すると数分以内に口腔粘膜の水分を吸収してゲル状になり、物理的バリアを形成することにより、口内炎で生じる口腔内疼痛を管理及び緩和します。
適用後、数分以内で効果的に口腔内の局所疼痛を緩和し、その効果が8時間程度持続することが臨床的に示されています。
SP-03はがん等の化学治療や放射線療法を受けている患者の生活の質(クオリティ オブ ライフ)の改善に貢献するための、持ち運び可能なポケットサイズの医療機器です。
まだ知らない先生もいるかもしれませんので、口内炎で悩んでいる方は相談してみると良いかも知れません。
留意事項
・がん等に係る放射線治療又は化学療法を実施している患者であって、周術期口腔機能管理計画に基づき、口腔機能の管理を行っている患者について、放射線治療又は化学療法に伴う口内炎に対して使用した場合に原則10 mLを限度として算定する。
・がん等に係る放射線治療又は化学療法を実施している患者であって、周術期口腔機能管理計画に基づき、口腔機能の管理を行っている患者について、放射線治療又は化学療法に伴う口内炎に対して使用した場合に原則10 mLを限度として算定する。
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