「膵臓がん患者と家族の集い」のご案内


【日 時】2024年11月10日(日) 14:00~17:00(開場:13:45)
【会 場】大田区産業プラザPiO 6階D会議室
【参加費】1,000円
【対 象】膵臓がん患者とその家族、ご遺族
【定 員】60名
【内 容】
   第1部 ミニレクチャー:膵臓がんと遺伝子の関係
       ~聖マリアンナ医科大学 認定遺伝カウンセラー:荻原眞帆様~
   第2部 患者・家族の交流会
申込締切は11月7日(木)19:00までです。
詳しくはオフィシャルサイトで


今日の一冊(116)「医者の本音」

医者は患者の前でいったい何を考えているのか?そうした医者の本音をズバリと書いた本です。中山裕次郎さんは、Yahoo!ニュースなどでも積極的に発信しています。

いつ死んでも後悔するように生きる

彼のモットーは「いつ死んでも後悔するように生きる」だそうです。

普通なら「後悔しないように」ですが、中山先生は、

いまを夢中に生きていたら、目の前の仕事や生活を本当に大切に生きていたら、それが死によって中断したらとても後悔するのではないか。そう私は思っています。逆に考えると、いつ死んでも「ちょっと今だけはやめてくれ、もうちょっとで終わるんだから」と悔しくなるような生き方がしたい。それが「いつ死んでも後悔する生き方」だと私は思っています。

だそうです。

医者の本音 (SB新書)

医者の本音 (SB新書)

中山 祐次郎
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「がんを治すか、延命か」の究極の選択を迫られたとき、それは医療現場ではしょっちゅう遭遇するのだが、正解はない、いつも悩んでいると本音を語ります。

がん患者の方でロキソニンを処方されている方は多いですが、ロキソニンを飲むと風邪の治りが悪くなるのではないかという説があります。消炎鎮痛剤のロキソニンですが、胃が荒れるなどの副作用があります。中山先生の本音では、ロキソニンの副作用はじわじわ目立ってきており、この薬を極力回避する機運が高まっているといいます。高齢者にも安心して処方できる副作用の少ない鎮痛剤が待たれていますとも。

がんを告知された時にすべき三つの質問

がんの告知をされた時には、患者さんのほとんどは頭の中が真っ白になり、思考が止まってしまいます。人生最大級のショックを受けた時、そうした状態になるのはよくわかります。

そこで、がんと告知された時に、どんなに頭が真っ白になっても、医者にしておくべき質問を三つだけ挙げています。

  1. がんの治療に慣れていくか? この病気の患者を、一年で何人くらいを担当しているのか
    特に膵臓がんのような難しいがんの場合には、年間20人くらいの患者を担当していて欲しい。
    もしもこの質問をして怒り出すような医者だったらば、さっさと止めて病院を変えましょう。こんなコミュニケーション能力のない医者を主治医にすると不幸になります。
  2. どんな予定で検査や治療を進めるつもりか
    今後どんな検査をする予定なのか。その検査の目的は何なのか。そして手術をするとすればいつ頃なのか。入院期間はどれぐらいになるのか。退院した後はどれくらいの頻度で通院するのか。あるいは抗がん剤をどれくらい継続するのか。
    そういったスケジュールを確認しておくことが大事です。
    特に膵臓がんの場合は進行が早いので、例えば CT や MRI が1台しかないような病院であれば、順番待ちで検査が数ヶ月後などとなると、がんの進行速度に追いつかないこともありえます。
  3. 私と家族にできることは何ですか
    例えばどういう食事をすればいいのか、酒は飲んでもいいのか、たぶん多くの医者が禁煙を勧めるに違いありません。それ以外でも人参ジュースを飲んでも大丈夫なのか。民間療法や代替療法を試したいが大丈夫か。そういったことも質問しておきましょう。医者によっては答えは様々だと思います。また患者さんの病状によっても変わってきます。中には好きなことをやってていいですよという医者がいるかもしれません。
これが私の運命

「医者の本音」から一部を紹介しましたが、面白い内容がありました。

「手術の執刀前に医者は何を考えているのか」というページですが、手術中に最高のパフォーマンスを引き出すためには、リラックスした中での軽い興奮状態を目指しているということです。そのためにクラシック音楽を流すことが多いと書かれています。

これは私も経験があります。膵臓がんの手術の時に、前日に手術担当の超美人の看護師さんから「BGMとして流す曲のリクエストはありますか」と聞かれたのです。私は「何かのバロック音楽をお願いします」と答えました。

そして手術室へ入っていくとバロック音楽が流れています。気持ちよく手術台の上に上がって、全身麻酔が効いてくるまでのわずか数分間ですが、バロック音楽を聞いて「まな板の上の鯉」になりました。

この本では、局所麻酔での手術中に、患者の持ってきた CD をかけていたらベートーベンの「運命」の第1楽章が流れ出したので、急いで曲を変えたと書かれていました。

私の今回の脊柱管狭窄症の手術跡が化膿して、2回目の緊急手術は局所麻酔でしたが、執刀している先生が「キノシタさん。あと二針で終わりますが、痛いのなら麻酔薬を追加できますよ。どうしますか」と訊いてきました。

確かにだんだん痛みがひどくなってきましたが、局所麻酔の注射も同じ程度に痛いので私は、「先生我慢するからそのままやってください」と返答しました。

その時に BGM として流れていたヴィヴァルディの「四季」春の第3楽章が終わり、始まったのが「ジャジャジャジャーン」ベートーベンの「運命」第1楽章でした。

「先生。これが私の運命ですね」と言って二人とも笑いました。

「医者の本音」参考になる内容も多いですよ。


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