未承認のがん免疫療法、臨床腫瘍学会が警告
この種の警告、確か何度か見たことがあるはず。それでも被害がなくならないってことか。
さらに、本庶佑氏のノーベル医学生理学賞の受賞を機に、騙す手口がより巧妙になっているからかも。「免疫」とつけば、すべてが先進医療、治る治療法という誤解が一般国民にあり、それを巧妙に利用しているのです。
日本臨床腫瘍学会: 一般の皆さまへ:がん免疫療法に関する注意喚起
最近、 効果や安全性が証明されず保険でも承認されていない免疫細胞療法やがんワクチン療法が、一部のクリニックなどで高額な値段で患者さんに投与されている 事例を多く 見かけます。これらの治療法は、効果が証明されていないだけでなく、安全性も確かなものではなく 、 2019 年 4 月 8 日に発刊された「がん免疫療法ガイドライン改訂第 2 版」(日本臨床腫瘍学会編) でも推奨をしておりません。効果や安全性が証明されておらず、 承認されていない治療法は、本来であれば、 臨床試験として行われるべきであり、実地医療として行われるべきものではありません。
しかも、 臨床研究以外でこれらの未承認の免役療法を受けることにより、 高額な費用を徴収される 、 さらには、 標準治療や、先進的な医療(治験や臨床試験)を受ける機会も奪われてしまうことになり、大きな問題であると考えます。
また、 免疫チェックポイント阻害薬を個人輸入にて薬剤を入手し、 免疫チェックポイント阻害薬の投与と免疫細胞療法を併用して行うクリニックも見られます。 こうしたクリニックでは、副作用に十分対処できないために患者さんが死亡した例も報告されております(2016年 7 月 13 日「がん新治療薬適応外投与で副作用死亡例も 」 NHK ニュース )。 適正でない使い方をすると、効果がないばかりか、副作用で苦しむなど大きな不利益を受けることもありますので、注意が必要です。
がん免疫療法による治療を受けようとする 患者さんは、以下の点について留意し、 慎重に対応され、 不確かな情報に惑わさ れ不利益を受けることのないよう にしていただきたいと思います。
死亡例については、厚生労働省が注意喚起の文書を出しています。
一部のクリニックでは、有効性・安全性確認のための臨床試験を行っているようですが、そうした措置もとらずに、金を取って患者に提供するという施設も存在するからやっかいです。↓
しかし、警鐘を鳴らしても被害はなくならないでしょうね。がんセンターなどの一部の医師の問題ある対応が、患者をこうしたクリニックに向かわせているという側面があるのですから。
金魚さんも、同様の経験をした友人について書いていて、怒り心頭になっています。