サイモントン療法とは?(2)

6月の『膵臓がん患者と家族の集い』は、NPO法人 サイモントン療法協会認定トレーナー 川畑のぶこ氏の「がんと心の関係~サイモントン療法による癒やし~」を予定しています。

サイモントン療法とはどういうものなのでしょうか? がんの治癒との関係はどのようなのでしょうか? 私自身も、膵がんの術後早い段階からサイモントン療法を行ってきました。

サイモントン療法とは?(1)』で述べているように、サイモントン博士の最初の患者、61歳になる重症の咽頭がん患者に対してイメージ療法を行い、驚くような効果を得たのですが、実際にどのようなイメージ療法をしたのでしょうか。『がんのセルフコントロール サイモントン療法の理論と実際』には、次のように紹介されています。

患者には、これまでのリサーチに基づいて考案したリラクゼーションとイメージ療法を中心とした治療計画を説明し、1日に3回、朝起床してすぐと昼食後、そして就寝する前に5分ないし15分間サイモントン・テクニックに従った方法で瞑想することを勧めたのです。

まず正座し、体の筋肉に石を集中させる。頭から始めて足先へと徐々に、それぞれの部分の筋肉がリラックスするように命じます。こうしてリラックスした状態になった段階で、木陰とか小川の畔など、どこであれ、快適で静かな場所を選び、そこで静かに休んでいる状況を想像します。

つづいて、がん細胞のイメージを具体的に想像します。さらに、何百万もの放射エネルギーの弾丸が、そのがん細胞アタックする放射線の働きを想像します。その放射線はがん細胞とともに健康な細胞も同様にアタックするわけですが、その場合に破壊された細胞のうち、健康な細胞は健康な状態を維持できるが、がん細胞は弱まりやがて死滅します。

以上のような状況を絵を描くように想像した後、次の段階として一番大事な作業に入ります。

すなわち、体内の白血球が活動する状況、つまり、がん細胞を白血球が吸収し、死滅したがん細胞を腎臓や肝臓を通って排泄する状況を想像します。こうして、がん細胞がだんだん縮小していく状況や、その結果として健康を次第に回復していく状況を明確に頭の中に描くのです。このようなイメージ療法のエクササイズを毎回実行した後、日常の行事に戻ります。

このエクササイズによる効果は絶大でした。同時に受けた放射線治療の効果もてきめんであり、さらに、放射線による副作用もほとんど示さなかったのです。そして放射線の継続治療の中間の時点で、患者は食事ができるようになり、また体力や体重も増加し、がん細胞は徐々に消滅し始めるようになりました。そして、ついに2ヶ月後にはがん細胞が消滅するまで回復したのです。

この患者は、長年患っていた関節炎にもこのイメージ療法のテクニックを応用することを決心しました。まずは白血球が、彼の腕や足の関節を覆い、破壊された砕片を洗い流して、関節の上部が滑らかになる状況を頭の中に描くというエクササイズを繰り返しました。その結果、関節炎の症状は快方に向かい、関節炎の患者には無理なことと考えられている、水の中に浸かって川で釣りをすることができるほどまでに回復したのです。

またこの患者は、このイメージ療法のエクササイズを性生活の改善のためにも応用しました。彼は過去20年もの間インポテンツに悩まされていましたが、このイメージ療法を用いて後2、3週間後には完全に正常な性生活を営むことができるようになったのです。

こうした結果を受けて、サイモントンは、より大規模な臨床試験を計画します。

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川畑 伸子
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