膵臓がんの「隠れ転移」には統合医療で
先日のこのブログで、膵臓がん細胞は発病前にすでに全身に散らばっているという記事を紹介しました。
膵臓がん細胞は、発病前にすでに肝臓や肺に転移をしており、しかも肝臓の細胞、肺の細胞として生息をしています。そしてある時が来ると膵臓がん細胞になり、転移が見つかる。
研究者らはこれを「隠れ転移」と命名しております。
膵臓がんの予後が悪く、生存率が低いのもこうしたことが要因なのでしょう。マウス実験レベルの知見ではありますが、ヒトにおいても同じではないかと想像されます。
じゃあ、膵臓がん患者には打つ手はないのか、諦めなければいけないのか。そんなことはありません。
まだ本格的ながん細胞となる前の細胞です。細胞周辺の微小環境との相互作用をコントロールし、がん細胞に完全に変異する前に手を打つ。そしてそれができるのは自分自身の免疫力だけです。
具体的には、私が膵臓がんの告知後ずっと実行してきた統合医療、完全なエビデンスはないにしてもヒトに対してある程度の効果が証明されており、経済的に負担が少なく、重篤な副作用もない、そうした代替医療=統合医療を続けたらどうでしょうか。
この時点で、個々の細胞を検出する検査方法はありません。またあったにしても、この段階で全身に散らばった細胞に抗がん剤を投与するなんてことは無理です。
ですから、自分の免疫力に頼る以外の方法なんてありません。
ビタミン D や緑茶のカテキンが膵臓癌に有効と後の治験も徐々に出てきております。
アブラナ科の生野菜は膵臓がんのリスクを下げるとの論文も最近出てきました。ブロッコリーなどが良いという話は以前からありますが、改めてこうした論文が出てきたわけです。

アブラナ科の野菜の摂取量と膵臓がんの間に逆相関が見られ、生のアブラナ科の野菜を週に1.5サービング(SPW)以上摂取した被験者では、0.5 SPW未満の被験者と比較して膵臓がんのオッズが40%低くなりました(OR = 0.60、 95%CI:0.39−0.93)。合計、生、および調理済みのアブラナ科野菜のSPWを追加するたびに、膵臓がんのオッズが7〜15%低くなり、生のアブラナ科野菜で最も強い関連が見られました(OR = 0.85、95%CI:0.75〜0.95)。太りすぎの人、元喫煙者、男性の間で、生のアブラナ科野菜の摂取量と膵臓がんの間に逆相関が見られ、オッズは50%から59%低くなりました。