HIFU(高密度焦点式超音波療法)は膵臓がんにも有効か

少しカメネタだが、5月9日のBS朝日で「医療最前線 がんに負けない」という番組を放映していた。番組のなかで、HIFU(高密度焦点式超音波療法)が膵臓がんにも有効だということだ。

HIFUは前立腺がんや肝臓がんには以前から適用されているが、膵臓がんにも有効だろうといわれていた。東京医科大学消化器内科の森安史典教授のもとで膵臓がんにも適用されているらしい。
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番組ではゼリーの中に収まった牛の肝臓にHIFUを照射していたが、米粒ほどの範囲に集中して超音波エネルギーを照射し、その範囲が80℃ほどになることで白く変色する様子が映されていた。
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HIFUの原理
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この装置、驚いたことに中国製らしい。内装式にはフランス製があるが、外挿式はイスラエルと中国が開発の先陣を切っているようだ。

がんサポート情報センターに、森安教授のHIFUについてのインタビュー記事が載っている。「体にやさしい」HIFU治療

原理的に考えれば、超音波エネルギーであるから、重粒子線や陽子線治療より遙かに安全であり、腫瘍部を焼き切るという点では効果は同程度ではなかろうか。そして、放射線とは違い、周辺の臓器への影響はほとんど考えられない。設備費用だって比較にならないほど安いだろう(中国製だし)。

日本では競って重粒子線や陽子線の施設を建設している。もちろんがん患者としては選択肢が増えることは望ましい。だが、試験的な施設できちんとしたエビデンスを蓄えてから増設するべきではなかろうか。HIFUと重粒子線あるいは陽子線との治療成績の比較も検討してみるべきだ。

番組では倉敷市のすばるクリニック、伊丹仁朗医師ががん難民問題について相談に乗る様子、国立がんセンター東病院での「再発予防目的のがんペプチドワクチン療法」にも触れていた。

がんペプチドワクチンは中村祐輔教授も公演などで述べているように、本来は再発予防への適用が望ましいし、より効果があるはずだ。再発を心配しているがん患者は多いはずである。がんペプチドワクチンの治験が「転移した膵臓がん、局部進行性がん」を対象として進んではいるが、官庁などが再発目的の治験を認めてくれないから仕方なしにやっている。役人のお堅い頭はどうしようもない。

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