IMRT:次のターゲットは膵臓がん

BIGLOBEニュースなどに、プレジデント社の最新の放射線治療装置の情報が掲載されています。ただ、これは2013年6月の特集記事。どうして今頃ニュースに?と思うのですが・・・。ま、最新の情報を添付するということで再掲します。

「化学」とのコラボで、がん種に応じた放射線療法へ

IMRT

IMRTの「縦・横・斜め」三次元照射に「時間軸」を加えた四次元照射をリードするのは、京都大学の平岡真寛教授のグループと三菱重工が共同開発した「動体追尾放射線治療システム」だ。治療中の呼吸運動で動いてしまう肺がんや肝臓がんの動きを「追尾」して放射線を当てる方法で、がん塊に集中攻撃できる一方で、正常組織を傷つける確率はさらに低下する。
すでに肺がんと肝臓がんの治療が始まっており、京都大学附属病院や国内の一部病院で受けられる。IMRTの一種なので、放射線治療部分には保険が適用され、自己負担は数万円程度だ。治療装置の「Vero 4DRT」は日米欧の薬事承認を取得し、海外でも稼働中。次のターゲットは難治がんの代表、膵臓がんだ。

「Vero 4DRT」の導入病院

 
病院名 住所 電話番号
先端医療センター病院 兵庫県神戸市中央区港島南町2丁目2番 078-304-5200
上越総合病院 新潟県上越市大道福田148-1 058-388-0111(代表)
京都大学医学部附属病院 京都府京都市左京区聖護院川原町54 075-751-3111(代表)
諫早総合病院 長崎県諫早市永昌東町24-1 0957-22-1380
がん・感染症センター 都立駒込病院 東京都文京区本駒込三丁目18番22号 03-3823-2101(代表)
岡山中央病院 岡山県岡山市北区伊島北町6-3 086-252-3221
京都桂病院 京都府京都市西京区山田平尾町17番 075-391-5811(代表)
国保旭中央病院 千葉県旭市イの1326番地 0479-63-8111(代表)
大垣徳洲会病院 岐阜県大垣市林町6丁目85-1 0584-77-6110(代表)

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT

さらに次世代の放射線療法としては「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」への注目が集まっている。現在、京都大学原子炉実験所・附属粒子線腫瘍学研究センターにおいて、世界で唯一の病院設置型加速器を使った第I相の臨床試験が行われている。(※2013年取材時)

がん細胞に集まったホウ素化合物に中性子が衝突した瞬間、核分裂が起こりアルファ粒子とリチウム原子核が飛び出す。その飛距離はおよそ10μメートル。ちょうど「がん細胞1個分の大きさ」なのだ。周辺への影響はごく軽度で、ごく短い飛距離に全エネルギーが集中されるため、殺細胞力は重粒子線を凌駕する。

問い合わせ窓口(実施機関ではない)
残念ながら、現状では膵臓がんは対象になっていません。

20150315_16_56_32

BNCTは、中性子を利用するために原子炉が必要でしたが、直線型加速器(ライナック)からの中性子線を利用したシステムを、(株)リアライズメディカルシステムズ社と協同で導入の計画しているのが、

  • 国立がん研究センター
  • 社会福祉法人 仁生社 江戸川病院(2015年中の臨床試験開始)

です。頭頸部腫瘍・悪性黒色腫・血管肉腫など、体表から深さ6.5cmくらいまで腫瘍が対象となります。

これ以外に計画中のものが、京都大学グループ・筑波大学グループ・福島県の総合南東北病院が、BNCT治療装置の開発整備を進めている。


膵臓がんと闘う多くの仲間がいます。応援のクリックをお願いします。

にほんブログ村 病気ブログ 膵臓がんへ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村


スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です