ハイパーサーミアの膵がんに対する効果:期待してます!
切除したポリープの細胞診の結果を聞いてきました。全て良性でしたが、腺腫(アデノーマ)タイプなので、放おっておけばがん化します、ということで、1年後の内視鏡検査を予約してきました。
先月の胃の内視鏡検査を受けた際にヘリコバクター・ピロリ菌検査も行ってもらいました。
その結果は陽性だったので、ボノサップパック400という抗生物質と胃酸分泌を抑える薬を朝晩の2回飲んでいます。
錠剤が5個で1セットですね。1週間続ければいいらしいですが、副作用として下痢症状になりやすい。
私の場合そうでなくても膵臓がんの術後の影響で下痢になりやすく、アヘンチンキのお世話になっています。
これが一番気になるのですが、幸い昨日1日飲んだ限りでは下痢がひどくなったという印象はありません。
大腸のポリープも17個切除したし、ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌をすれば、胃がんになるリスクもほとんどなくなります。肺や肝臓にも CT の結果は何もないので、もしもがんになるとすると咽頭がんか前立腺がんですかね。
がんで死ぬのも悪くはないと思っているが、100歳まで生きてからにしてほしいので、がん検査は大事です。
前回に続いてハイパーサーミアの話題
産業医科大学病院 放射線治療科 准教授 大栗隆行先生の解説がこちらに載っています。
産業医科大学病院ですから、先日Web 交流会で講演をしていただいた佐藤典宏先生の同僚ということになるのでしょうか。(産業医科大学病院はハイパーサーミア学会認定施設になっています)
記事の内容ですが、
- ハイパーサーミアは、放射線治療の治療効果を高める目的で開発され1990年代に保険収載され、多くのがん治療施設に導入された。
- しかし、その後の2000年代に様々ながん種で化学放射線療法の有効性が示されました。
- そのため、ハイパーサーミアを放射線治療効果の改善を目的として使用することが減った
- また、同時期に放射線治療に大きな技術革新がおき、強度変調放射線治療(IMRT)、定位照射や粒子線治療等が発展したため、放射線治療医のハイパーサーミアへの関心も低下した。
- しかし、オランダ、ドイツや日本の一部の施設では、ハイパーサーミアの臨床研究が継続され、
- 浅在性の腫瘍である乳癌や頭頚部癌に加え、加温装置や加温法の改良により深在性の腫瘍でも治療効果の改善が示されてきている。
- 子宮頸癌や直腸癌では、複数のランダム化比較試験でハイパーサーミアの併用メリットが報告されている。
- 本邦でも局所進行性の子宮頸癌に対して化学放射線療法にハイパーサーミアを併用することで腫瘍消失率の改善が得られることが多施設で実施されたランダム化比較試験の結果として2016年に報告された。
- このような結果から、ここ数年、現在の標準的治療である化学放射線療法や高精度放射線治療(IMRT, 粒子線治療など)の治療効果を更に高めるための手段としてハイパーサーミアが再度注目されています。
- 大学病院やがんセンター等のがん拠点病院において、ハイパーサーミア装置の新規導入や新型加温装置への更新が続いています。
- 日本ハイパーサーミア学会では、より適正なハイパーサーミアの普及のために”ハイパーサーミア ガイドライン” の作成を行っています。
- ハイパーサーミアを併用する頻度の高い膵癌に関しては、欧州で化学放射線療法にハイパーサーミアを追加する有効性を検証するランダム化比較試験が進行中(⇐ 期待してます!)
- 2019年版の日本膵臓学会の膵癌診療ガイドラインでは、ハイパーサーミアに関するコラムが掲載されています。
日本ハイパーサーミア学会認定施設が公表されています。
その他のハイパーサーミア設置医療機関
全国では110台の機器があります。
「ハイパーサーミアは1990年代に保険適用になったが、それは誤って収載したものだ」という珍説も見かけます。
”効かないよ! ”と言われてきたハイパーサーミアですが、ここに来て流れが少し変わってきたようです。利用できる条件にある患者は利用を検討してもよろしいのではないでしょうか。臨床試験の結果など待たなくても、効果があるかもしれないと言われているのなら、やってみればよい。重篤な副作用もなさそうだし、保険適用で費用も抑えられます。
最近は「ハイパーサーミアやってます」という膵臓がん患者さんが増えてきましたね。
再度おこがましいとは思いますが、
宇野コラム http://blog.livedoor.jp/yoshiharu333/ によれば、
2020/10/12 トランプ大統領と私
PPIよりガスター
2020/10/09 より 9月まで
ピロリ菌除菌問題
を扱っています。