パープルストライド 2017 (ガイドラインでは膵臓がんは治らない話)
日比谷公園も幾らかは紅葉していました。まもなく本格的な紅葉が始まります。
トランプの来日で厳戒の警備体制で、どこもたくさんの警官がいます。晴天で少し風があるが暖かい絶好の行楽日和でした。
毎年恒例のパンキャン主催のパープルストライドですが、あいかわらず膵臓がん患者は少なくて寂しいくらいです。でも今年は旧『すい臓がんカフェ』(現在は『膵臓がん患者と家族の集い』)で知り合った方が10人以上参加されていました。
なぜか阿波踊りも・・・
10月に膵臓がんを告知されて、肝臓転移があり手術できないという方にもお目にかかりました。築地のがんセンターですが、「使える抗がん剤は三つあります。どれにしますか?」と言われたそうで、あいかわらずがんセンターの対応は変わっていないようです。せめて「あなたにはこれが良いと思いますが、どれにしますか?」と言うべきだよね、と付き添いのご主人が憤慨しています。
「肝臓に転移があるから手術はできません。抗がん剤です」と言われても諦めている場合じゃないよと、説明しました。肝臓に転移した腫瘍を放射線などで切除することは可能です。
ガイドラインでは膵臓がんは治らない
と思います。どんどん発展している先端医療、例えば放射線治療の機械も日進月歩です。しかし、これらがガイドラインに取り入れられるのは10年後ですよ。
血管内治療、ラジオ波焼却療法、KM-CART、腹腔内投与療法、サイバーナイフ。これらはガイドラインにはなくても有効な治療法です。
ガンマナイフはもう古い。同じ定位放射線治療でもサイバーナイフ・トモセラピーが主流です。トゥルービームもあります。その中でも装置メーカーによって、また古い機械と新しい機械では差があるので最新の機械のある病院を探すべきです。
メーカーがアキュレイならサイバーナイフの最新機種はM6シリーズ「サイバーナイフ ラジオサージェリーシステム」す。アキュレイのサイトを調べれば、どの病院に納入されたのかが分かります。
ちなみに、国立がん研究センター中央病院のサイバーナイフVSIは、M6の一世代前の機種です。早く導入したから古くなっているのはしかたないですね。古いのが悪いとは限りません。機械よりも放射線医の経験や技量が重要だという考えもありますから。
目的の病院の機械が古いのか新しいのかをインターネットで調べておくことも大切です。
膵臓がんが脳転移しているという稀な症例の家族にもお会いしましたが、脳に全域照射をしたら廃人になります。サイバーナイフなら微小な腫瘍にもピンポイントで正常細胞を避けて照射できます、とお話をしました。
がんではないですが、友人がMRIを撮ったらフィルムでデータを渡されました。相当に古い機械を使っているようです。当然解像度なども違ってきます。
病院選びも運で寿命のうちと達観できれば良いのですが、運と寿命はコントロールできるのです。