ステージ4aで5年生存を果たしたみのさん
池田実さんのストーリー
がん患者100万人のための生活情報メディア『MillionsLIFE』に、旧『すい臓がんカフェ』(現在は『膵臓がん患者と家族の集い』)にもたびたび参加されている池田実さん(みのさん)のストーリーとインタビューが載っています。ステージ4aのサバイバーです。
長文ですが、膵臓がん患者として、読み応えがあり、気づきと共感のできる記事です。
【ストーリー】池田実さん すい臓がん ステージ4 サバイバー
このストーリーの目次
- 【ストーリー】池田実さん すい臓がん ステージ4 サバイバー
- 第1話「IT業界を経て会社設立へ」
- 第2話「胃腸の不快感」
- 第3話「唐突なすい臓がん告知」
- 第4話「入院~検査ずくめの日々」
- 第5話「余命3ヶ月」
- 第6話「医師が決断したオペ」
- 第7話「手術を終えて」
- 第8話「退院・帰宅」
- 第9話「死の受容と抗がん剤治療」
- 第10話「治療の終了へ」
- 第11話「復職。がんから2年。」
- 第12話「薬の力を借りながら」
- 第13話「5年を迎えて」
終末期を意識して、がんによる死を受け入れる。
この心境は池田さんにとって悪くなかった。
なぜならインターネットで検索して、すい臓がん、治療、予後、などの情報を調べれば調べるほど明るい情報は無かった。
ほとんどの患者が再発・転移を経験するとあり、自分もきっとそうなる、そんな気がした。
その運命にあらがって、「生命」に執着すると、かえってつらくなる。
だから、人生の終末が平均的な日本人男性よりも早まるかもしれないが、「悪くない終わり方だ」と心を整理すると気持ちが楽になる。
当初、心配していた妻にそれを話すと、池田さんの考え方を受け入れた奥さんは気が楽になったという。
池田実さんのインタビュー
【インタビュー】池田実さん すい臓がん ステージ4 サバイバー
「がん(すい臓がん)で死ぬのは、人生の終わり方として悪くない」という心の整理は、年齢が69歳だからそのように考えたのでしょうか?もし、40代、50代であれば、そのように心を整理されなかったと思いますか?
おそらく、もっと若ければ違うと思います。責任も執着も沢山あるので、簡単には整理できないのではないでしょうか? 子供が小さいとかであれば、なおさらだろうと思います。
そう考えると、かなり年を取ってからの癌の発病だったので気持的に大分楽だったはずです。進行したすい臓がんを経験して感じたこと
生物を構成する細胞は、生存期間がプログラムされており必ず死に、新しい細胞が生まれ、それに取ってかわります。人間も細胞からできており、必ず死ぬことを免れません。
そうであれば、生への執着が強すぎるのは不幸ではないでしょうか。
自分は、抗らえない場合は、あきらめ(安心立命)の境地を目指したいと思います。
少なくとも死の間際には全てから解放されて安寧でありたい、そうでないと救われないのではないかと思います。
今は、そのゴールを目指すために与えられた時間だと思っています。
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