集学的治療により、膵癌術後の肝転移が消失
日本膵臓学会の学会誌『膵臓』8月号に載った症例報告です。
- ステージⅡで膵頭十二指腸切除術を行い、術後はTS-1を服用
- 4か月後に肝転移し、FOLFIRINOX療法に変更
- しかし、好中球減少・重度の下痢のため、アブラキサン+ゲムシタビン療法に変更
- 元の肝転移は消失したが、新たに肝転移が見つかり、陽子線治療を行う
- アブジェム療法を続け、術後36ヵ月目のPET-CTで転移巣の消失を確認し、化学療法を終了した。
- 現在も無再発である。
術後肝転移が消失した例はまれですが、集学的治療によってはこのような例もあるのですね。
肝臓への転移が少数なら、他にもラジオ波焼却療法、動注療法などの選択しもあります。
希望を棄てずに可能性を探すことが大切です。