オニバイドは一次治療から使っても効果は同じで副作用は少ない
オニバイド(ナノリポソーム型イリノテカン製剤(nal-IRI)、一般名:イリノテカン塩酸塩水和物)が、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な膵がんに対して承認され、使われ始めています。
現状では、アブラキサン+ジェムザールで効果がなくなったあとの二次治療としての承認ですが、バーチャル形式で開催されたWCGC2020で、進行膵がんの一次治療としても有効であるとの発表がありました。
nal-IRIと5FU/LV、オキサリプラチンの併用療法(NALIRIFOX)の安全性と有効性を評価する第一、二相試験において、 ゲムシタビン+nab-パクリキセル、FOLFIRINOXで報告されている結果と効果は同等で、副作用は少ないことが示された。
プール解析の対象患者のPFS中央値は9.2カ月(95%信頼区間:7.69-11.96)、OS中央値は12.6カ月(95%信頼区間:8.74-18.69)で、ゲムシタビン+nab-パクリタキセル、FOLFIRINOXで報告されている結果と同等だった。奏効率は34.4%(95%信頼区間:18.6-53.2)。
健康保険に収載されて一次治療の選択肢が増えるといいですね。