チェロレッスンの新兵器

今日は端午の節句。風呂に入ったら浴槽に菖蒲が浮いていました。長い葉と根もついています。菖蒲の葉には強い香気があるので、この香りの強さが不浄を払い、邪気を遠ざけてくれるといわれているようです。根には鎮痛成分も多く含まれているそうです。
菖蒲湯にゆったりと浸かって、気分も爽快、肌も少しすべすべとした感じになっています。

朝からチェロのレッスン。6月の発表会まであと1ヶ月です。スメタナのモルダウですが、5小節目のB(独表記ではH)の音を、A線(Ⅰ)ではなくD線(Ⅱ)でとるので、4ポジションになるのですが、これがなかなか音が安定しません。指の位置もそうですが、押さえる微妙な強さで音程がずれてしまいます。ネックに添える親指の角度をきちんと決めるのがコツなのでしょう。練習あるのみです。

もうひとつは弓の角度。弓と弦とは直角になっていなくてはなりません。チェロのロストロポーヴィチと競演したあるバイオリニストの話で、 コンサート終了後、そのバイオリニストがロストロポーヴィチを食事に誘ったところ、「今から、やらなければならない事があるから、ゴメンナサイ。」と言ってホテルに帰っていったそうです。翌日、「昨日は、ホテルで何をしていたんですか?」と訪ねたら、「ボーイングの直角の勉強をしていました。」と答えたとのこと。あのロストロポーヴィチが、コンサートを終わった後にホテルでボーイングの直角を勉強しなおしてる!!とそのバイオリニストは驚いたそうです。それほどに弓と弦とを直角にして引くことは難しくて大事なことなのですね。
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仮に弓と弦とが直角ではなく、ある角度θを持っているとすると、直角方向にかかる弓の引く力はcos θとなります。θがゼロ(直角のとき)ではなくて10度の角度を持っているとすると、cos 10 は0.98です。私など、ややもすると30度位の角度で弾いているときもあるので、そのときは0.87、力の87%しか弦には伝わらないことになります。力の問題だけではなく、毛の引っかかり具合とか、音の強さや音色にも影響してきますから、コサインで計算した数字だけの問題ではないのですが、直角で弾くことの重要性は良く分かります。しかし奏者の目線から見たときに、直角を保つのは本当に難しいのです。あのロストロポーヴィチさえ悩ませるのですから。

そこで新兵器を開発。といっても100円ショップでバルサ材を買ってきて写真のようにテープで補強して輪ゴムでチェロに装着しただけです。サイレントチェロだからできる芸当ですね。アコースティックのチェロだと胴が大きいのでこのようには装着できません。これに弓が当たらないように弾けばよいだけです。ということで、効果のほどはいずれまた。


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