スポンサーリンク

今日の一冊(146)『僕のコーチはがんの妻』

ぎっくり腰のせいで間が5日空きましたが、だいぶ良くなってきました。大掃除も止めました。無理をしない正月を迎えようと思います。

あなたは大切な人に何を遺せますか?ー末期がんの妻からの最後の贈り物

前の記事『味覚喪失~ひとは脳で食べている』もがん患者と食事を取り上げた闘病記でしたが、今日紹介するのは、メラノーマの妻が、料理など作ったことのない夫に、自分の亡くなったあとも困らないようにと、鬼のようなコーチでレシピを教える、そんな夫婦の姿をユーモアを交えて書いています。

僕のコーチはがんの妻 (角川書店単行本)

僕のコーチはがんの妻 (角川書店単行本)

藤井 満, 藤井玲子
1,287円(01/28 10:58時点)
発売日: 2020/11/27
Amazonの情報を掲載しています

膵臓がん患者のための SNS 「PanCafe」で、オーぐっちゃんさんが紹介してくれていました。

金魚さんもブログで紹介されていますね。金魚さんはこのように書かれています。

治療のこととかリアルな現実をユーモアを交えながら書いてある。夢中になって、しまいには涙腺崩壊するので、読まずにレジに急ぐのがお勧めです。

と。

表紙のイラストはがんの妻藤井玲子さんが書かれたものです。パンダのエプロンをつけた奥さんですね。素敵なイラストもたくさん載っています。

藤井さんは朝日新聞の記者で、この連載は朝日新聞デジタルに連載されて人気のものでした。

奥さんの顔にできたほくろが、診察の結果、メラノーマ(悪性黒色種)と告知をされます。

食べることは生きること。自分が亡き後のご主人の為に奥さんが鬼のようになってレシピを教えるのです。

藤井さんが、料理を学ぼうと申し出ると、「ビシビシ行くから覚悟やで!」と妻は受け入れた。

まずは「これを作ってみいや!」と渡されたレシピが「なすと豚肉とピーマンのこってり炒め」

台所に立って、なすとピーマンを切ろうとしたら、「順番が違う!!最初は調味液を作るんだ!」と、いきなりクレームの嵐。

「まな板が臭くなるから、肉を先に切ったらいかんで~」「なんやその手つき。茄子より前に指を切るぞぉ!」

このように絶え間なく叱責が飛びます。

告知されて間もない頃のうろたえた状態はこのように書かれています。

治療法について、がん相談センターに電話で相談した末に希少がんセンターにたどり着いた。

セカンドオピニオンでどこで聞いたらよいか尋ねると、「症例の多い所が良いでしょう」と調べ方も教えてくれました。

しかし病院の診察で医者は、淡々と事実を述べて患者に治療の選択を迫ります。がん相談センターでも「何を知りたいんですか?」とは尋ねてくれるが、告知されて間もない患者にとっては、何をどうして良いのかがわからず混乱しているのです。そうした心まで支えてくれるわけではありません。

新聞記者として、情報収集には慣れているはずですが、そうした藤井さんですら、患者と家族は孤独なのだと実感させられたと言います。

今はコロナ誰でリアルにあって患者会などは難しいですから、患者の悩みを打ち明けるところは少なくなっています。

私も先日、リパクレオンやアヘンチンキの処方をいただいているクリニックから電話をいただきました。膵臓がんで告知されて半年の方がいるけども、相談に乗ってあげてくれないでしょうかという依頼でした。

何度か電話でのやり取りをしていますが、患者として治療法の知識すらままならない中で、膵臓がんに効果のある代替療法を探そうとしています。

済陽式ゲルソン療法の ついての意見を聞かれたりしましたが、頭ごなしに否定をしても受け入れられることは難しいだろうと思って、「まあそれもいいけども、なるべく運動をしなさい。食事はバランスの良いものを食べなさい。タンパク質はしっかり取りなさい」そのようなアドバイスをしておきました。

作者の奥さんのメラノーマも肝臓に転移するのですね。

たくさんのレシピを教えながらユーモアを交えた闘病生活を綴っています。


膵臓がんと闘う多くの仲間がいます。応援のクリックをお願いします。

にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ がん 闘病記(完治)へ
にほんブログ村


スポンサーリンク

このブログの関連記事

  • NTRK融合遺伝子保有の膵癌に新しい薬が認可NTRK融合遺伝子保有の膵癌に新しい薬が認可 2021年1月29日、厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品第二部は、新薬3製品の承認の審議を行い、承認を了承しました。 その中には、NTRK融合遺伝子陽性の固形が […]
  • がんゲノム医療の公開講座がんゲノム医療の公開講座 今、がん診療の新しい時代を迎えようとしています。がんゲノム診療は今、医療者にとってだけでなく、がん患者、家族、市民、あらゆる立場にとっても「革新への挑戦と変革」の時です。この市民 […]
  • 白内障対策でサングラス白内障対策でサングラス 1年前に白内障を指摘されて、まだ手術するほどではないといわれています。 治療はしておりません。目薬もあるが、気休め程度だと医者も言うので。 パソコンのブルーライトも、医者に言 […]
  • 抗がん剤で進行がんが治ると誤解している抗がん剤で進行がんが治ると誤解している アピタル夜間学校『抗がん剤は効くの、効かないの?』の動画が公開されました。先日のブログでも紹介したのですが、放送を見られなかった方には是非見ていただきたい。(YouTubeから全 […]
  • 血液中のがん細胞をレーザーで破壊する血液中のがん細胞をレーザーで破壊する この治療法は被験者として集められたがん患者28人のうち、27人のがん細胞を正確に検出することに成功しており、加えてがん細胞が静脈を流れる際には、高い確率でリアルタイムにがん細胞を […]
  • 今日の一冊(12)『量子コンピューターが本当にすごい』今日の一冊(12)『量子コンピューターが本当にすごい』 量子コンピューターはすごいらしい。何がすごいかって、日本のスパコン「京」が年かかる計算を数十秒でやってのけるという。暗号やパスワードなんかも、たちどころに解除 […]
  • 今日の一冊(109)「がんと腹水治療 -末期がん・肝硬変 先端医療の現場-」今日の一冊(109)「がんと腹水治療 -末期がん・肝硬変 先端医療の現場-」 CART療法は、1981年に保険認可されているものの癌性腹水治療法として一般に普及していないのが現状です。癌細胞や白血球、フィブリンなどの細胞成分の多い癌性腹水では、狭いファイバ […]
  • やってられないなぁやってられないなぁ やってられないなぁ。 パマナ文書に書かれた日本企業は、丸紅、三菱商事、商船三井、大日本印刷、大和証券、JAL、セコム、日本郵船、ジャフコ、日本紙、オリックス、バンダイ、ドリームイ […]

今日の一冊(146)『僕のコーチはがんの妻』” に対して2件のコメントがあります。

  1. 金魚 より:

    キノシタ様
    今年も,大変お世話になりありがとうございました。
    この本のタイトルを読むだけで,またも涙腺がゆるんでおります。
    奥様のブログがまた面白くて,可愛くて・・・ご主人と2人の生活の描き方が素晴らしいんですよね。
    昨日,親しくして何度かお江戸デートしていた年上の友人が旅立ったことをお姉さんのお手紙にて知り,気が抜けています。
    11月の頭に抗がん剤を無事投与して,月末までは元気だったのでショックが大きいです。ステージⅣとはいえ,春までお元気は確実と思っておりましたが,治療中は急変することまたも思い知らされました。
    色々ありますが,元気で居ることが大事ですね。
    母ケアで何が何だかわからない年でしたが,とりあえず生きてることを目標に来年も頑張ります。
    来年も,どうぞよろしくお願い申し上げます。

    1. キノシタ より:

      金魚さん
      いつもコメントをありがとうございます。
      MYUさんをはじめ、今年もたくさんの方を見送りました。いまでも再発転移で苦労されている患者さんもいます。
      そのたびに心が塞がれそうになります。
      コロナ禍でますます世知辛い世の中になってきました。
      生活していくだけでも大変な時代になろうとして、がん患者はさらに重荷を背負うようになるでしょう。

      兎にも角にも「生き残る」そんな覚悟で来年もぼちぼちといく覚悟です。
      よろしくお願いしますね。

コメントを残す