今日の一冊(169)『寿命が尽きる2年前』久坂部羊

今日の一冊は、前回に続いて久坂部羊です。

寿命が尽きる2年前 (幻冬舎新書)

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久坂部羊
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私は日頃、「100まで生きて癌で死ぬ」のがいいねと言っています。100歳までは無理でしょうから90歳でもいいです。

「いつまでも元気で長生き」などと世間では言いますが、長生きをすれば老化するのは当たり前です。

ただ、老化をしても病気はしたくないとか、寝たきりにはなりたくないとかで、涙ぐましい努力でジョギングをしたり散歩をしたり、筋トレをしたりしています。

ある程度の効果はあるかもしれませんが、寿命がどこまでなのか、寿命を延ばすことができるのか、結局それは運次第です。

ベストセラーになった「LIFESPAN(ライフスパン): 老いなき世界」は簡単に言えば、「老いの本質は DNA の傷害による細胞の機能の混乱であり、ゲノムにはサーチュインと呼ばれる遺伝子から作られる酵素がついていて、DNA が障害されるとそれが修復に向かう。その時ゲノムは生殖機能を失う。サーチュインが元に戻れば機能は回復するが、戻れない時ゲノムのオン・オフを司るエピゲノムが混乱して様々な不具合を来す。老化はその蓄積で起こるので、DNA の障害を減らし、サーチュインを安定させてエピゲノムの混乱を防げば老化は阻止できる」

と専門用語も使って、ともかく老化の原因となる細胞の不安定さを防ぐことが大事と主張する。

ただしこれは松の木やクラゲ目の刺胞動物やサメの話であって人間で証明されたわけではありません。

なかには「メトホルミンとNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を服用して心身ともに若返り十代の若者のように動き回っている」という例が書かれていますが、世界的に有名な専門家が『個人レベルの感想』を書いてどうするんでしょうかね。

医者ならば、”うっかり長生き”した時の悲惨な状況というのは日々目にしているはずですが、でも実際自分が目の前に死が近づいてくるとなかなかそれを受け入れることは難しいようです。

久坂部羊は、「2年後に自分が死んでいることを想定して今を生きなさい」という風に語っています。

2年ではちょっと準備に時間が足りないから、私の場合はせめて5年は欲しいなと思っています。

今年は75歳で後期高齢者の仲間入りです。そうして死刑執行までの猶予期間が5年と仮定をして、息子に大事なこと会計の知識やパソコンの設定方法や ID パスワードの所在場所それがもろもろをまとめた木下家覚書を作成はしております。

「上手に死ぬって難しいことなんですね。」

などと同級生を相手に話をしても、「木下くんは死ぬことばかりを話題にして縁起が悪い」などと嫌われますが、でもね、明日のことは誰にも分からないし日々近づいてきているのですよ。

ということでさてこれから5年間充実した人生であったと思えるようにするためには何をすれば良いか考えを改め直しているところです。

1月29日の『膵臓がん患者と家族の集い』は現在30名ほどの参加申し込みがあります。

1/26 17時で締め切りますので、参加をご検討されている方は早めに申し込みをお願いいたします。


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