オプジーボ難民

スポンサーリンク
LINEで送る
Pocket

免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」が非小細胞肺がんに対して使えるようになりました。それ自体は喜ばしいことなんですが、あまりにも高い薬価で、肺がん患者の85%を占める非小細胞肺がん患者は年間10万人の、仮に半分がこの薬を使えば、一人当り年間3500万円の薬剤費になり、年間で1兆7500億円。これでは保険財政が破綻するのではないかとの懸念が、日本肺癌学会学術集会でも出ています

「その薬剤費は税金で賄われている。しかも国内総生産額の2倍の1035兆円に膨れ上がった財政赤字の最大の要因は社会保障費である。そのツケは子どもや孫などの将来世代の負担となり、これはある意味国家ぐるみのネズミ講に等しい」と厳しく指摘した。

それ以上に問題なのは「オプジーボ難民」が発生するだろうと予測する『ロハス・メディカル』編集発行人 川口恭氏の記事です。

Vol.116 難民と医療不信が大発生~オプジーボの光と影(2)

  • 標準治療を最善と確信できない患者や、希望してもオプジーボ投与を受けられない患者が「難民」と化して、皆保険の網から漏れ始めている。
  • 非小細胞肺がんの診療ガイドラインでは、オプジーボを試す前に1次治療として白金併用療法を行うことが定められています。そこで用いられる殺細胞系の抗がん剤は、副作用として免疫抑制を起こします。簡単に言うと、リンパ球を含む血液系の細胞が大量に死んでしまうのです。
  • 免疫が健全な薬物治療の最初からオプジーボを使えば、もっと効くかもしれないし、薬の量が少なくて済む可能性もあります。
  • しかし、薬物治療の最初からというのが認められるためには、現在の標準治療と比較する臨床試験を行って、少なくとも劣らないという結果が出なければなりません。
  • 従って、現段階ではオプジーボを最初から使うことは不可能
  • 巷の自由診療クリニックでは、免疫治療と少用量のオプジーボを投与できるとして宣伝しているところがたくさんある。(セルメディシンなど)容量を減らしてより廉価にオプジーボが使えるというわけだ。
  • 抗がん剤で免疫抑制が起きる前にオプジーボを使い、他の免疫療法とも組み合わせるというのは理屈から言うと正しい可能性があるので、その量が適切かどうかはともかくとして、標準治療より成績で劣るとは断言できないものがあります。
  • 自由診療での「生還者」たちが「体験談」を出版したりしたら、一体どうなるでしょうか。「オプジーボの投与を遅らせるため無駄な抗がん剤を受けさせられた」と邪推しかねない患者の割合が半分以上なのですから、標準医療に対して今以上に社会の不信が高まることは間違いありません。
  • 自由診療クリニックで行われている治療は、自己負担額そのものは高額ながら、費用総額を見れば、オプジーボの投与量が少ない分、ガイドラインと添付文書通りの治療を受けるより、はるかに安いからです。医療界に対する社会の不信は爆発し、取り返しのつかないことになるでしょう。

などなど。この問題は非常に難しい、今後の日本の医療制度を震撼させかねない問題だと気づきました。

川口恭氏は、この記事の(1)でもオプジーボの薬価の問題でも、新たな問題を提起していました。製薬企業の策略と厚生労働省の不可思議な対応が問題で、高い薬価になってしまったという。患者数の少ないメラノーマの場合で、原価を計算したので、高くなったが、最初から非小細胞肺がんの患者を対象としていれば、このような薬価にはならなかったと。

免疫チェックポイント阻害剤は、将来的にはすい臓がんにも使われるべきだと思うのだが、こうしたさまざまな要因を考えていると、期待感がしぼんでしまいそうです。

抗がん剤で保険財政が破綻するという主張にも注意が必要です。

日本のがん医療費は平成25年度約3兆9000億円と、年間の医療費(歯科、薬局調剤費を除く)の13%程度=グラフ。もっとも割合が大きいのは「循環器系疾患」の5兆9千億円(20・5%)だ。がん患者だけが医療費をつり上げているわけではないのです。

20160518_11_21_57_2

CONVERT BREAKS: 0

参加希望者からのメッセージをお伝えします。

●ひぃ   「家族ががんと言われたら

■性別:女性
■住所:埼玉県
■立場:家族
■メッセージ
昨日はありがとうございました。
早速の手配、流石です!
お手伝い出来る事がありましたら
何でも言って下さい。

● もこ
■性別:女性
■立場:家族
■メッセージ
こんばんは。Twitterにてお世話になっております、もこ、と申します。いつも情報をありがとうございます。そして今回、すい臓がんカフェの開設をありがとうございます。参加希望です。主人がすい臓がん(術後5年目)、私は乳がん(術後9年目)です。あと、キノシタさんには品川で開催されたhdさんのオフ会でお会いしたことがあります。またお会いできますのを楽しみにしております。よろしくお願い致します。

●トミッチ  「家族にI LOVE YOU!
■性別:女性
■住所:神奈川県
■立場:患者
■メッセージ
はじめまして。
カフェを作ってくださって、ありがとうございます。
みなさんとの交流の場に集えること、とても楽しみにしております。
よろしくお願いいたします[E:#x1F60A]

●たまこ  「膵臓癌と共存
■性別:女性
■住所:千葉県
■立場:患者
■メッセージ
はじめまして
ニックネーム たまこ
白土と申します
今年2月に膵臓癌ステージ4a
と診断   手術は不可
現在 緩和治療のみで
穏やかな毎日を過ごしております
すい臓がんカフェ
是非参加させていただきたいです
体調の良し悪しがあり
間際になってから キャンセルの恐れがありますが
出来るだけ 体調を整え
参加したいと思っております
お忙しいところ
カフェの企画や準備 ありがとうございます
皆様にお会い出来る
チャンスを作って頂いたこと
とても感謝致します
m(__)m


がんと闘う多くの仲間がいます。

にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村


スポンサーリンク

このブログの関連記事

  • 『今あるがんを眠らせておく治療』『今あるがんを眠らせておく治療』 今日は私の62歳の誕生日。3年前に癌研に入院した日でもあります。一週間遅れの父の日も重ねて、昨夜は家族で祝ってくれました。娘からは山崎の12年を2本。少し飲み過ぎで食べ過ぎだった […]
  • がんの名医が選ぶ「私が診てもらいたいがんの名医」50人がんの名医が選ぶ「私が診てもらいたいがんの名医」50人 本日付で現代ビジネスに『がんの名医が選ぶ「私が診てもらいたいがんの名医」50人』の記事が載っています。がんの専門家として何千件も症例を診てきた医師が、何の因果か、同じ病に倒れる […]
  • 記念すべき6.11記念すべき6.11 パープルリボンウォーク2011は、時折激しい雨がふる中で開催されました。参加者は300人くらいでしょうか。医師や看護師・医学生など医療関係者が多いように見受けましたが、膵臓が […]
  • 今日の一冊(67)『副作用のない抗がん剤の誕生』   タイトルからトンデモ本ではないかと、スルーしていたが、機会があったので読んでみた。著者の奥野修司氏は『看取り先生の遺言』を上梓しており、ブログでも紹介したことが […]
  • ビタミンDの電車内広告ビタミンDの電車内広告 チェロのレッスンの行き帰りで、電車のドア横に張ってあるビタミンDのサプリメントの車内広告が目につきました。大塚製薬の「ネイチャーメイド スーパービタミンD(1000I.U.) […]
  • タルセバの膵臓がん関連情報まとめ (1)タルセバの膵臓がん関連情報まとめ (1) エルロチニブ(タルセバ)が承認されることになり、膵癌に適用される抗がん剤は、ゲムシタビン(ジェムザール)、TS-1に次いで始めて分子標的薬が使えるようになった。1月にNHK「福祉 […]
  • 抗がん剤による「心毒性」抗がん剤による「心毒性」 抗がん剤による心毒性 日経メディカルのこの記事、ちょっと気になりますね。 『癌患者・サバイバーを抗癌剤の心毒性から守れ』 癌患者の延命率を飛躍的に向上させた分子標的 […]
  • 今日の一冊(51)『「がん」では死なない「がん患者」』今日の一冊(51)『「がん」では死なない「がん患者」』 がん患者の多くは餓死している 久しぶりの「今日の一冊」で、先日デジタル断食の際に読んだ本です。がん患者はがんではなくて餓死するのだと、長尾医師や梅澤医師もよくブログに書いて […]
LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です