高額な自由診療に騙されないために
大須賀覚医師が高額な自由診療(免疫細胞療法)の裁判を上げて批判のツイートをしています。
医療問題弁護団の大瀧弁護士の寄稿、私もよく引用させてもらっています。
高額ながん自由診療に対する裁判事例の紹介。弁護士の方の気持ちの篭った文章を読んでみて下さい
十分な効果が証明されてないにも関わらず。効果を過剰に宣伝し、患者さんに事実誤認させた上で高額な契約を結ぶことに問題があります
患者・家族の気持ちを踏みにじっていますhttps://t.co/cqhI2gCLSY
— 大須賀 覚 / Satoru Osuka (@SatoruO) January 6, 2020
がんは難しい病気で現代の医療でも限界があります。だからいちるの望みになるものが必要であることもわかります。ただ、そこに事実を誤認させて、騙すような行為があってはいけません
患者さんの生きたいという気持ち、家族の生きて欲しいという気持ちを踏みにじってはいけないと思います
— 大須賀 覚 / Satoru Osuka (@SatoruO) January 6, 2020
また、進行がんで追い詰められた患者さんが未承認治療に助けを求める気持ちも当たり前のことで、その行為自体を否定するものではありません
標準治療以外を絶対に行うなというのではなく、効果を正しく認識した上で行ってるかを問うています
事実を元に患者さん自身が行うべきかを判断すべきことです
— 大須賀 覚 / Satoru Osuka (@SatoruO) January 6, 2020
治らないがんを持った患者は、先に一つでも可能性があるのならチャレンジしてみたいと考えるのです。その気持を否定することはできません。
しかし、「治った患者もいる」というのですが、分母を云わないのです。何人の患者のうち何人が治ったのか、あるいは効果があったのか。その効果とはどういうものか。
こうしたデータを出してくれる自由診療クリニックは皆無です。
ただ、期待をもたせて、愛想はいいし、断定的に言ってくれます。
「あなたにあと5年、10年の人生をプレゼントしたい」なんて、歯の浮くようなことも平気で言います。切羽詰まっている患者は「地獄に仏」と感じるのですね。
本当は「地獄の悪魔」だとも知らずに。
こちらのクリニックなんか、ひどいものです。
こうした罠から逃れる方法はあるのでしょうか。告知されたばかりの患者にこうした嘘を見抜けというのは酷でしょう。
- 適応外の抗がん剤や分子標的薬、オプジーボやキイトルーダ等の治療を自費で行うところ
- 「免疫治療」を謳っているが、効果が確認されている免疫チェックポイント阻害薬ではない免疫治療中心のところ
- 食事でがんが治ると謳っているところ
- ビタミンC大量療法や温熱療法などの効果を過剰に伝えているところ
- 必ず治りますと断定的に請け負うところ
- これで治った患者がいるといいながら、詳細なデータは出さないところ
などは危ないクリニックと考えて良いでしょう。
患者会などで経験者の話を聞いてみることもよいのではないでしょうか。