膵癌診療ガイドライン2019 一部改定
5月14日、日本膵臓学会のホームページに、「膵癌診療ガイドライン2019」の一部改訂が発表されています。
改定箇所は、二次化学療法に
5.NTRK融合遺伝子を有する場合は,エヌトレクチニブ単独療法を行うことを提案する。[推奨の強さ:弱い,エビデンスの確実性(強さ):C(弱)]
が追加され、
MM-398を一般名(イリノテカン塩酸塩水和分 リポソーム製剤:オニバイド)に変更したこと
昨年10月の改定箇所とあわせて、PDFファイルで整理しておきます。改定箇所の詳細説明もあるので、参考にしてください。
一般名と商品名
ガイドラインは薬品名が一般名で書かれているので、??と、わからないときがありますね。下の例は、太字が商品名です。
- S-1は TS-1 (これも紛らわしいですね)
- ゲムシタビンはジェムザール
- イリノテカン塩酸.塩水和物は、オニバイド
- FF:フルオロウラシル+ホリナートカルシウムは、5-FUとロイコボリン
- OFFは、それにオキサリプラチン(エルプラット)を併用したもの
- エヌトレクチニブ:チロシンキナーゼ阻害剤「ロズリートレク」
膵臓がんに使える薬も徐々に増えています。私が手術した当時(2007年)にはゲムシタビンしか使えなかった。