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今日の一冊(148)『がん手術を成功にみちびく プレハビリテーション』佐藤典宏

がん手術を控えて、手術を成功させたいし、合併症は起こしたくない、長く生きたいと考えている患者さんにはぜひ読んでほしいお勧めの一冊です。

佐藤典宏先生は、このブログや「膵臓がん患者と家族の集い」ではおなじみの先生です。

9月に開催した「膵臓がん患者と家族の集い  Web交流会」での講演は、膵臓がん患者さんに圧倒的な好感をもって迎えられました。

「膵臓がんが治るためにはどうすればいいのか」という、膵臓がん患者にとっては一番の関心事について丁寧に説明をされ、しかもその後の質疑応答には事前に出されていた質問事項の全てに回答していただくと言う大変嬉しい経験をしました。

その時の動画は YouTube 上にアップしてあります。

膵臓がん患者さんにとっては必見の動画だと思います。

「膵臓がん患者と家族の集い」では、佐藤先生を特別顧問という風に勝手にさせて頂いております。

さてその佐藤先生の近著です。

プレハビリテーションとは

膵臓がんの手術できる例は少ないですけども、近年はコンバージョン手術に持ち込む例も増えております。

しかし術後の再発率は依然として他のがん腫に比べて高いのが実情です。

この本は膵臓がんの手術に限定したものではありませんが、がんの手術が成功し合併症も起きず、また再発リスクを小さくするためにはどうすればいいのか、そうしたことが外科医の視点でまとめられています。

手術が成功するかどうかは、医者の技量ももちろん大切ですが、患者さん自身の手術に向けての準備にかかっていると言って過言ではありません。

短期間ではあっても手術までの準備、生活改善によって、手術がうまくいくのかが決まります。

結果的にがんの治癒率や生存期間が変ってくる可能性があるのです。

こうした大事なことですが、ほとんどのがん患者さんは知らないのが実情です。

医者は、インフォームドコンセントによって、手術の内容や合併症・後遺症のリスクおよび術後の治療計画については、しっかりと説明しなければいけないのですが、手術までをどのように過ごせば良いのかについて、ほとんど説明されることはありません。

それは医者が忙しいということもありますが、そもそもプレハビリテーションについて、まだ日本では普及していないし、外科医自身も詳しく知らないといったことが原因です。

あいにくそうした病院や医者にかかった場合には、患者さん自身が自主的にプレハビリテーションに取り組むことです。

プレハビリテーションの基本

プレハビリテーションの基本は三つです。

  1. 運動
  2. 栄養サポート
  3. 精神的ケア

そして優先順位もこの順番です。がん患者は、手術前も後も、運動、運動ですよ。

佐藤先生は、さらに4つの重要な項目を追加して、がんの手術前にやるべき7か条を挙げています。

7か条を全てやる必要がありませんが、自分に必要なものはピックアップしてプログラムを組んで下さい。

また100%達成する必要はありません。達成率は60%程度というのが一般的です。

これなら楽ですね。しかし禁煙は100%したほうが良いです。

著書では具体的な考え方、進め方を詳しく紹介されています。

こうしたリハビリテーションを行った一例では、膵頭十二指腸切除術を受けた患者さんについて術後合併症の発生率を調べると、プレハビリテーション導入前には18%であったものが、導入後には半分以下の8%にまで減りました。

意外と気づかないのが口腔ケアですね。これについてもその理由と対処法が書かれています。私もブログには手術前に歯科医者に行くようにと書いていますよ。

プレハビリテーション普及のためのクラウドファンディング

佐藤先生が、プレハビリテーション普及のためにガイダンスと動画を作成して無料で配布する予定です。そのための費用をクラウドファンディングで募っています。

こちらの画像をクリックすればサイトに移動します。3000円から応援が可能です。


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