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がん悪液質の治療薬が承認

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膵臓がん患者は悪液質になる割合がすべてのがん腫の中で一番高くなっています。しかし悪液質に対する治療法はありませんでした。

アボットジャパン社のEPA が強化された「プロシュア」がありましたが、2020年の5月に販売が終わっています。

今回承認された小野薬品工業のアナモレリン塩酸塩(エドルミズ)が、最初の治療薬となります。二つの国内臨床試験の結果に基づいて承認されたものです。

  1. 非小細胞肺癌におけるがん悪液質患者を対象にプラセボを対照とした多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較第Ⅱ相臨床試験(ONO-7643-04)
  2. 胃癌、膵癌および大腸癌におけるがん悪液質患者を対象にした多施設共同非盲検非対照第Ⅲ相臨床試験(ONO-7643-05)

アナモレリンは、選択的かつ新規の経口グレリン様作用薬です。グレリンは、主に胃から分泌される内在性ペプチドです。グレリンがその受容体に結合すると、体重、筋肉量、食欲および代謝を調節する複数の経路を刺激します。アナモレリンは、がん悪液質の患者さんにおける体重および筋肉量の増加並びに食欲の増加効果を示しています。

小野薬品工業株式会社
爺ちゃま

これまで、がん悪液質に対しては有効な薬剤がなかったから、
膵臓がん患者としても期待大ですね!

膵癌患者を対象とした(ONO-7643-05)試験

消化器がん(大腸がん、胃がん、膵臓がん)を対象とした(ONO-7643-05)試験では、6か月以内に5%以上の体重減少が認められ、食欲不振を示す患者さんを対象に、エドルミズ1日1回投与の有効性と安全性を確認した国内第Ⅱ相試験です。

主要評価項目の「除脂肪体重の維持・向上率」は 63.3%(95% CI, 48.3%-76.6%)で、試験結果としては達成していました。

試験の概要

方法: この多施設非盲検シングルアーム試験では、進行性および切除不能な胃腸(結腸直腸、胃、または膵臓)がんの日本人患者50人を対象に100mgアナモレリンの有効性と安全性を調査しました。アナモレリンは12週間にわたって1日1回投与されました。主要評価項目は、試験期間中に除脂肪体重(LBM)を維持または獲得した患者の割合でした。副次的評価項目には、LBM、体重、生活の質(QoL)、および栄養状態のバイオマーカーの変化が含まれていました。

結果: 治療に反応した患者の割合は63.3%(95%CI、48.3%-76.6%)であり、ベースラインからのLBMおよび体重の最小二乗平均±SE変化は1.89±0.36kgおよび1.41±0.61kgでした。 それぞれ。QoL質問票の食欲関連の質問は、アナモレリンが食欲を改善したことを示しました。有害事象は患者の79.6%で発生し、最も一般的な治療関連の有害事象は、γ-グルタミルトランスペプチダーゼの増加(8.2%)、糖尿病(6.1%)、高血糖(6.1%)、およびQRS群の延長(6.1%)でした。 。

結論: アナモレリンは食欲不振と患者の栄養状態を改善し、癌悪液質を患った進行性消化器癌患者のLBMと体重の急速な増加をもたらしました。アナモレリン治療は12週間にわたって十分に許容されました。アナモレリンは、癌悪液質を有する進行性消化器癌の患者にとって、臨床的に有益な潜在的な薬物療法の選択肢です。

エドルミズ(アナモレリン)の作用機序

エドルミズは選択的な経口グレリン様作用薬です。

グレリンと同様に胃のグレリン受容体に作用し、

  • 成長ホルモン分泌亢進
  • 摂食亢進

によって、体重・筋肉量の増加、食欲・代謝が亢進してがん悪液質を改善すると考えられます。

「新薬情報オンライン」より

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