光免疫療法―未来世紀ジパングで紹介された

昨夜、5月16日のテレビ東京『未来世紀ジパング』で光免疫療法が紹介されていました。大部分はこの4月から肺がんなどの一部がんに保険適用となった手術ロボット「ダビンチ」の紹介でしたが、後半は小林久隆氏の研究室を訪問して、光免疫療法を紹介していました。

ダビンチはもともと軍事用として開発されたのですね。戦場で負傷した兵士を遠隔操作で手術することが目的でした。日本では遠隔診断が話題になる状況ですが、アメリカはずっと進んでいます。

ダビンチシステム

光免疫療法に関する新しい情報はありませんでしたが、地方にお住まいの方や、見逃した方のために、エッセンスをお届けします。

ここが、小林久隆氏の研究室があるアメリカ国立衛生研究所(NIH)です。

小林氏の研究室の様子。右手に持っているのが、IR700という、がん細胞にくっつく薬剤で、左手には近赤外線を出す装置を持っています。

近赤外線を照射する機器の拡大。

こんな感じで研究をしているのですね。

光免疫療法の原理。

IR700を体内に注射すると、

IR700が、がん細胞の表面にくっつきます。

そこへ近赤外線を当てると、IR700に化学反応が生じて縮みます。その物理的作用によって、細胞膜に力がかかり、亀裂が生じます。

細胞の内外の浸透圧の違いによって、外から大量の水が細胞内に入り込み、

がん細胞が膨らんで、最後は破壊されます。

IR700は、正常細胞にもくっつきますが、細胞膜に亀裂を生じるほど多くはないので、がん細胞だけを選択的に破壊します。そのために副作用はほとんどありません。

アメリカにおける臨床試験では、15人の頭頸部がんの患者のうち、14人に効果があり、7人のがんは消滅しました。

がんの種類は問いません。がん細胞にくっつく薬剤さえ見つかれば、末期がんでも適用できるし、近赤外線が届きにくい内部の腫瘍には、ファイバースコープで近赤外線を照射できます。

こうしたファイバースコープを、

臓器に挿入して、

近赤外線を照射すると、赤く光って見えます。(これなら膵臓がんにも届きますね)

手のひらを太陽にかざせば骨が見えるように、赤外線はある程度深部まで届くようです。ならば、超音波内視鏡(EUS)の要領で、胃壁を通して膵臓の腫瘍に近赤外線が届くのではないでしょうか。小林さんの見解を伺いたいものです。

日本では2020年の実用化をめざしています。

将来的には、がんは治る病気になりますし、治るのだから早期発見する必要もなくなります。

 


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