早期からの緩和ケアを受けられる病院リスト

「早期からの緩和ケア」の現実

私が「緩和ケア」という言葉を知り関心を持ったのは、2007年に膵臓がんを告知され、手術のための入院をひかえていたころのことでした。

告知されたばかりの”膵臓がん初心者”でも、膵臓がんの予後が極端に悪い(当時は特に)ことは理解していたので、最期をどうするかと悩んだものでした。

坂井かをりさんの著書『がん緩和ケア最前線』を読んで、がん患者には、早期からの緩和ケアが必要なんだ、そこに一縷の望みを託したのでした。そして政府も医療機関もその方向で動いてほしいと考える用になったのです。

しかし、あれから14年経つのに、一向に早期からの緩和ケアを受けられる患者は増えているように見えません。

特に膵臓がん患者には、早期からの緩和ケアが絶対に必要だと思います。

しかし、熱心な医療者の奮闘にも関わらず、患者から見ると「どこで受けられるの?」というのが現実でした。探そうとしても「想定外のことばかり」現実なのです。

「早期からの緩和ケア」なんて絵に描いた餅だろ、と多くの方から不満が出ていました。

がんの進行に伴う病状の変化は個人個人でさまざまな形をとります。

緩和病棟で自分がどういう風に過ごすのかはまったくイメージがつかめません。死へと向かうプロセスで何が起きるのか。どんなふうに悪くなっていくのかが全く思いが描けないのです。

全国の緩和ケア病棟

このような現実をなんとかしようと、緩和ケア医で腫瘍内科医の西智弘さんが理事長を務める「一般社団法人プラスケア」は、全国の緩和ケア病棟に調査し、早期からの緩和ケアを行っている病院のリストを公開しました。

実際にどの施設で外来での専門的緩和ケアが受けられるのかについては、情報が不足しているのが問題となっていました。特に、「がん治療は都市部の○○大学病院に通いたいけど、地元で緩和ケアを相談できるところがほしい」というニーズに応えられる情報はほとんど無かったのです。

そのため、私たちはこのたび、「(特に他院での)抗がん治療中において、専門的緩和ケアに継続して通院できる外来窓口」についての情報を集約し、公開することといたしました。

「早期からの緩和ケア外来」サイトより

ありがたいですね。しかし、このリストを見ても「少ないなぁ」と感じます。

東京都、大阪府など大都市でもこんな施設数では、到底がん患者さんのニーズに足りないでしょう。

坂井かをりさんの『がん緩和ケア最前線』で最前線として紹介されたがん研有明病院がないのはどうしてでしょうね。

リストを作成された西智弘先生らの奮闘に感謝いたします。


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