鮫洲で認知機能検査を受けてきました:タブレット化と「知っている人」が得をする実態

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75歳以上のドライバーにとって最大の難所、免許更新前の「認知機能検査」。先日、鮫洲免許試験センターで実際に受けてきましたが、そこで目にしたのは驚きの「デジタル化」と、情報の有無が合否を分けるという冷徹な現実でした。

実際に体験して驚いたことや、今の試験制度に対して感じた「違和感」について記録しておこうと思います。

「手がかり再生」はタブレット方式に

検査の目玉とも言える、16種類のイラストを記憶して回答する「手がかり再生」。

現在は紙ではなく、タブレット端末を使って回答する形式になっていました。

驚くべきことに、この試験で出題されるイラストは、警察庁の公式サイトで誰でも閲覧可能です。4つのパターンがあり、本番ではどれが出題されるか分かりませんが、事前にPDFを確認して「予習」しておくだけで、本番の緊張感は劇的に変わります。今回私が直面したのは、戦車や太鼓が登場する「パターンB」でした。

事前に対策を行い、イラストの名前を頭に入れておいたことが大きな差を生むと実感したわけです。

攻略の鍵は「イメージ記憶法」

イラストを丸暗記するのは大変ですが、私は「イメージ記憶法(物語法)」を組み合わせて練習しました。

たとえば、今回出題された単語を使って以下のようなストーリーを頭の中で描くのです。

「飛行機内である有名人を見つけた。声をかけたらコートから万年筆を取り出して、レモンにサインをしてくれた」

このように「飛行機・コート・万年筆・レモン」という無関係な対象を一つのエピソードに繋げるだけで、記憶の定着率は劇的に向上するはずです。

合格点に達した瞬間に「試験終了」

驚いたのは、その合理的な(あるいは事務的な)システムといえます。

タブレットによる自動採点が行われており、合格点に達した時点で、すべての問題を回答していなくても試験が強制終了になる仕組みでした。

私の場合、全16問のうち10問を回答した時点で、画面には無情にも(あるいは祝福として)「試験中止」の文字が。開始からわずか10分。残りの6問を思い出す機会すら与えられないまま、合格が決まってしまったのです。

会場の中で私が一番乗りで終了したようでした。

「知らぬが仏」では済まされない不利益

今回、 私は事前に対策をしていたからこそスムーズに終わりました。

しかし、もしネット上の公開情報を知らずに、ぶっつけ本番で挑んでいたらどうなっていたでしょうか。

操作方法への戸惑いや、イラストを思い出す時間のロス。

情報にアクセスできる人とできない人の間で、これほど大きな「不利益」が生じるのはいかがなものかと考えてしまいます。

デジタル化で効率は良くなっていますが、それが公平性に繋がっているとは言い切れないのではないでしょうか。

この試験で「認知症」がわかるのか?

そして根本的な疑問が残ります。

「イラストの暗記」という一種の記憶パズルを解く能力が、実際の道路上で瞬時に歩行者を察知し、ブレーキを踏む「判断力」とどう結びつくのでしょうか。この試験をパスすることが、本当に「安全なドライバー」の証と言えるのか、疑問は深まるばかりです。

単なる記憶力のトレーニングを積んだ人がパスし、真面目に挑んだ人が不慣れなタブレット操作で苦戦する。

これが「安全運転」の適性を判断する基準として適切なのか、大いに疑問を感じざるを得ません。

これから検査を受ける方は、ぜひ警察庁のサイトなどで「パターン」を一度確認しておくことをおすすめします。

「知っているかどうか」だけで結果が変わってしまう。

それが今の認知機能検査の現実のようです。


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