補完代替医療
ビタミンDでがんの術後5年生存率が改善
非小細胞肺がん患者155人を、手術後1年間、ビタミンDサプリメント(1,200 IU /日)を与えるグループとプラセボ群に分けて比較した無作為化二重盲検試験です。
再発および死亡はそれぞれ40人(28%)および24人(17%)の患者に発生した。全試験集団において、プラセボ群と比較してビタミンDに関して無再発生存期間(RFS)および全生存期間(OS)のいずれにおいても有意差は見られなかった。
しかしながら、分析を25(OH)Dが低い初期段階の腺癌を有するサブグループに限定することにより、ビタミンDグループはプラセボ群より、5年RFS(86%対50%、P= 0.04)およびOS(91%)が有意に優れていた対48%、P= 0.02)。
ビタミンDの血中濃度が低い患者に限れば、1日に1,200 IUのビタミンDサプリメントの摂取が5年生存率を改善するという内容です。
代替療法に関する私の考え方は、
1. ヒトに関してある程度の科学的根拠(エビデンス)がある
2. 重篤な副作用が無い
3. 長く続けるためには、小遣い程度で購入でき高価でない
です。その意味では、ビタミンDは無視するには勿体ないものです。
サイモントン療法とは?(8)
私たちの思考は四六時中、あらゆる方向に飛び回っています。いわゆる”モンキー・マインド”と呼ばれる状態なのです。一日中携帯電話にしがみつき、ゲームに熱中し、テレビドラマに時間を費やす。電子メール、電話、その他もろもろが、私たち自身の心の中の世界とのつながりを失わせています。檻の中を意味もなくただ動き回っている猿のように。
こうした”モンキー・マインド”から抜け出す最も重要で、しかし最もないがしろにされていることが、ジョン・カバット・ジンは次のように言います。
「毎日、一定時間一人になり、自分自身と対話することである」と。
それが自分自身に対する究極の愛の行為である。
サイモントン療法とは?(7)
自分の人生が思い通りにならないと感じたり、人生は喜びよりも苦しみの方が多いと感じたりするとき、脳はノルアドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンを放出する。
これらのホルモンは、「攻撃・逃避反応」(逃走か闘争反応とも)と呼ばれる神経系を活性化させ、心拍数と血圧を上げ、筋肉を緊張させて、闘うか逃げるかに備える。
そして、この反応は、免疫を司る細胞にも作用することがわかっている。白血球の表面には、血液中のストレスホルモンレベルの変化に反応する受容体がある。白血球の一部は、炎症性のサイトカインやケモカインを放出する。一方で、がんと戦うべきNK細胞は、ノルアドレナリンやコルチゾールによって封じ込められる。ウイルスやがんの前駆細胞を攻撃することなく、血管の壁に張り付いたままになる。