命を削るように、指先で「希望」を広げる

久美子ママは『私はまだまだ生きられる』のブログ主さんです。直腸がんが転移し、昨年1月に余命3ヵ月と宣告されました。余命宣告の期限もとっくに過ぎて、今はホスピスにいます。私とのおつきあいは、昨年の9月にマインドフルネス・ストレス低減法や道元の記事にコメントをいただいたことがきっかけでした。

がんが進行し、ほとんど自分では体を動かすこともできません。今はかろうじて動かすことのできる指先だけで、iPadを使ってブログを書きはじめたのです。彼女の優しさあふれるブログを通じて全国にお友達もでき、おかげで寿命も延びたのだと、久美子ママは信じています。

iPadがなかったら、

ブログが書けていなかったら、

私の寿命は、とっくに尽きていたでしょう。

末期がんの患者にも、私と同じ喜びを知ってもらいたい、とタブレット端末をホスピスに置いてはどうかという運動を始めたのです。それが1月12日のこと。ソフトバンクの孫さんにもお願いをしてみました。(私も少しお手伝い)しかし、なかなか思い通りには進みません。

もう、私の命は風前の灯なので、

消えてしまう前に、何か、人のお役に立てることがしたいのです。

iPadが、わたしのホスピス生活を、これだけ潤し、
病室という限られた空間から
全国のみなさんと交流するということを可能にしてくれました。

何という人間存在の崇高さでしょうか。ベッドの上で体の向きを変えるのでさえも介助がないとできない状態で、「まだ私にも他人の役に立てることがある」という優しさ、それを行動に移す実行力。たくさんの読者やがん友が応援しました。

タブレットをホスピスで活用することには多くの困難が予想されます。それよりもなによりも、末期がんで余命幾ばくもないと言われていても、同じ患者の役にたちたいという決意に頭が下がります。タブレットを使って病室から飛び出し、人とつながることで、患者にも希望が持てるようになるかもしれません。

しかし、それ以上に久美子ママのような人がいること自体が、何よりも生命(いのち)のあり方として「希望」なのです。残された貴重な時間を、一瞬一瞬を大切に生命を燃やしている姿こそが、治らないがんと闘うということなのです。その命を削るように指先でiPadを押し、皆にも希望をと、闘っているのです。まるでアンパンマン(ウーマン)のようではないでしょうか。

中日新聞が取材してくださるようで、編集長がブログに紹介しています。「第22回 久美子ママ」

久美子ママに、光あれ!


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