免疫療法で転移性乳がんが寛解
ステージ4の転移性乳がんが免疫療法で寛解とのニュースが流れています。
私も速攻でツイートしておきました。
して有望であるということは以前から分かっていたのであり、巷の免疫クリニックが行っている活性化自己リンパ球療法とは別物。
これで免疫チェックポイント阻害薬とリンパ球療法が有効だと宣伝に使う業者が出てくるだろうなぁ。
Nature Medicineの元記事https://t.co/AiFsxFIskE— キノシタ (@Oncle1316) 2018年6月5日
大津先生も過大評価に警鐘。インターロイキン2と免疫チェックポイント阻害薬を使っての結果ですし、他の2例は失敗しているのだから煽るニュースに注意です。
大津秀一『末期乳がん、免疫療法で完治 世界初の試験結果発表 とヤフートップにはあるが・・』
⇒ https://t.co/JJfdXOiP2C #アメブロ— キノシタ (@Oncle1316) 2018年6月5日
免疫療法が第4の治療法となるのはまちがいないです。これまで効果が期待できないと言われた乳がんでの研究です。
Nature Medicineの元記事を読むと、ずいぶんと前治療をやっていますね。乳がんは10年後に再発・転移することもあるがんです。
免疫チェックポイント阻害薬のペンブロリブマブとインターロイキン2にネオアンチゲン(TIL)療法を加えたものです。TIL療法は腎細胞がんに有効だと知られてきたものです。
インターロイキン2は、腫瘍攻撃力は大きく、効果はあるが重篤な副作用が頻発するので、あまり使われていません。この臨床試験でも実際にグレード4の骨髄抑制が発生しています。相当対応に苦慮したことでしょう。瀬田クリニックさんなども「IL-2は使わない」と宣言しています。
他の2症例は失敗したということであり、1例だけではなんとも言えません。オンコセラピー・サイエンスの膵臓がんペプチドワクチンでも、一人は寛解しましたから。
しかし、だんだんと希望は見えてきますね。免疫システムが底力を出せば、一晩で腫瘍が消えてしまうことすらあるのです。
元記事にはT細胞の培養法も詳細に記述されていますが、相当の金がかかるのではないでしょうか。
T細胞を、ペプチドパルスまたはTMG電気穿孔APCと、それぞれ樹状細胞またはB細胞に対して1:2.5または1:5の割合でインキュベートした。さらに、プレート結合OKT3(1〜10μg/ ml)の有無にかかわらず、媒体(DMSO)パルスAPCまたはT細胞のみをコントロールとして使用した。
こんなに丁寧にT細胞を培養している施設は日本には少ないでしょうね。
自費での少用量の免疫チェックポイント阻害薬と併用で免疫細胞療法をやっている、巷のクリニックがさっそく宣伝に使うのではなかろうか。
キノシタさん ハマリョウさん こんにちは
告知以来 約1年でわかったのは
標準治療にしろ 他の治療にしろ
人によって 効果があるか ないか
やってみないと わからないってこと
pcの部品じゃあるまいし
相性が 左右するなんて……
先生方 みなさん頑張ってらっしゃる
阻んでるのは 研究 の未熟さなのか
予算なのか 研究環境なのか
学会なのか 医師会なのか
医薬メーカーなのか
はたまた 国そのもなのか
私は 間に合いそうに
ないかもしれないけど
せめて 治験にどうぞ
300万でも 3万でも
やりますよ
今 私は TSー1と
人参ジュースと
笑ってることが
寿命伸ばしてると思ってます
貴重なお話 ありがとうございます
キノシタさん こんちは SAKUです
わたし むずかしいことはわかりません
すい臓がんは どうなんですか?
どのくらいで 世にでるんですか?
お金かかるんですか?
ごめんなさい なんか あほみたいに
質問しちゃいました
『寛解』 夢のような 言葉
SAKUさん。
膵臓がんでは県立和歌山医大の樹状細胞ワクチンくらいですかね。
久留米大は,先日登録を終了し、結果待ちです。
あまり良い結果でないかもしれません。
日本のすい臓がんの抗がん剤臨床試験は全て全滅です。
また、現在の治験の基本方針に免疫治療は合致しませんので、
臨床試験自体も少ないのが実態です。
その辺も考慮されたほうが良いかと思います。
もう一件のコメントは、事実と違うので削除しました。免疫を否定したことはありません。
了解です。
文字は難しいですね。