退院後初の外来で再発の可能性を問う
今日は退院後初めての外来受診でした。駅の階段の上り下りが結構堪えました。まだまだ体力が8割くらいしか回復していない感じです。
「先生、私は実はまだ手術後のご説明を聞いていないのですが・・・。手術直後に妻には説明があったようですが、私はまだ・・・」との疑問に、「いやーそうでしたか」と早速写真や図を使っての説明。内容は8/3のこのブログでの説明と大きな違いはない。ただ、切除した組織検査の詳細な所見を印刷してわたしてくれた。それによると、
所見
手術材料:膵体尾部切除標本
●主病変:膵癌
占拠部位:pb, 大きさ:23×20×20mm, 肉眼的分類:浸潤型
Tubular adenocarcinoma, well differentiated type
間質量:中間型,浸潤様式:INFβ,リンパ管侵襲:ly2,静脈侵襲:v2,
膵内神経浸潤:ne2,主膵管内浸潤:mpd(+),膵前方浸潤:s(-)
膵後方浸潤:rp(+), #5,7 膵内胆管浸潤:ch(-), 十二指腸浸潤:du(-)
門脈系浸潤:pv(-),動脈系浸潤:a(-), 膵外神経叢浸潤:pl(-)
●<断端>
膵切除断端:pcm(-), 胆管切除断端:bcm(-), 膵周囲剥離面:dpm(-)
膵周囲リンパ節には転移はありません。
合併切除された胆嚢には、cholesterosisを認めるが、異型上皮はない。
脾臓・左副腎も著変なし。
●リンパ節:pending
(-)の記号は問題ないということだろう。「リンパ管侵襲:ly2」は、<ly0,ly1,ly2,ly3>の4段階で中程度の侵襲ということらしい。その他では、静脈侵襲:v2,膵内神経浸潤:ne2,主膵管内浸潤:mpd(+),膵後方浸潤:rp(+)などが気になる値である。
先生のお話と総合すれば、周辺のリンパ節への転移は見られないが、静脈及び神経などを経由して肝臓に転移する可能性があるため、予防的にジェムザールの投与をしようということになったのだと理解できる。
抗がん剤のこと、再発の可能性
来週から内科の先生の下で抗がん剤ジェムザールの投与を始めることに。ジェムザール単体ではじめるとのこと。期間は6ヶ月、副作用もあまりないから心配いらないよとの説明。
つまり、手術後の予防的措置としてGEMを投与するのであって、治験により効果が証明されているからとの説明。
一番気になっている点を質問した。「膵癌の場合、手術できても再発・転移率は80%以上とのことですが、私の場合も同じ程度だと考えておくべきでしょうか?」との質問に、「そうですね。そのとおりです。肝臓への転移が一番起こりやすいです。3月に一回の頻度でCT検査をして、転移の有無をチェックしながら抗がん剤の投与を続けましょう」との回答。