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転移ではなかった

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サードオピニオンで四次元ピンポイントの放射線治療をする予定だったが、植松先生の提案でもう一度CTを撮ることになった。

昨年のすい臓がんを見つけたときにお世話になった山王の伊藤医院でお願いすることにした。この病院で撮ることにしたのは、手術前のCTデータがあるはずだから、それと比較すればPET-CTでのFDG集積部が癌の転移なのかどうか、画像診断の精度が高まるはずだと考えたからです。

木曜日に予約をして金曜日にはもう撮影が可能でした。結果も当日すぐに出してくれます。大病院だとこうはいきません。予約を入れて来週か再来週に来てください。そして結果はまた、数週間後ということになります。

CT撮影前に先生から説明があり、癌研の情報提供書やPET-CTの画像を見る限り私は転移の可能性は少ないと思います、とのことでした。そして撮影。

肝心のCTの結果です。やはりすい臓がんの転移ではなかったようです。

非造影CTと3相性の造影CTが行なわれた。
膵体尾部・脾臓・胆嚢合併切除後である。
2008年7月10日に行なわれたPET-CT検査でFDG集積部が疑われた腹部大動脈右腹側領域を中心に撮影したが、CT上、有意な腫大リンパ節はないので、PET-CT検査のFDG集積部は十二指腸のartifactを見ていた可能性が高い。
残存する膵頭部腹側には境界不明瞭な低吸収域があり、術後CTとの比較や経過観察を要する。

Artifactとは辞書では「人工事実」と訳されているが、画像の分野だから「疑似模様」とか「疑似欠陥」ということでしょう。伊藤先生の説明は丁寧でとても分かりやすいものでした。「十二指腸がぐるっと回って、水平脚と言われる部分で大動脈の間を通るときに少し窪んだようになります。それがartifactを作っているようです。」

断面画像だけでなく、正面と横からの3D画像も見せてくれましたが、本来このあたりにあるはずのリンパ管がない。手術の時に14カ所のリンパ節を取り除いているが、画像でもリンパ管もリンパ節も見えない。したがってFDGが集積して赤くなっている部分にはリンパ節が見あたらない。つまり癌の転移ではないということでした。

その他の部分に関しても詳細にわかりやすく説明をしてくれました。

  • 残っている膵頭部に5ミリ程度の少し濃度の高い領域があるが、癌ではないと思う。癌なら腫瘍マーカーがもっと高くなっているはず。癌研での術後の写真と比較すればはっきりすると思うが、大丈夫だろう。
  • 肝臓にも同じように高濃度の領域がいくつかあるが、微少嚢胞だと思われる。
  • その他腹腔内臓器に異常所見はない。
  • 腫大したリンパ節はない。

この数週間ドタバタしましたが、結果的に転移もないし再発もないようです。ほっとしました。

伊藤医院の若先生は画像診断においてもすばらしい経験と知識をお持ちです。みたい部分に正確に必要な造影剤を運ぶために注入する速度を変えて注射しました。また、造影剤注入前と、直後の画像との両方で比較し、更に一年前の手術以前の画像とも比較しています。診断する医者が直接検査をするから可能なことで、癌研やがんセンターなどのように検査は検査技師に任せる方法ではこうした患者個人にあわせた検査方法は不可能でしょう。こんなに一人の患者に診察時間を割いて大丈夫なんだろうかと心配になるほど真摯に接していただき、患者としては有り難かったです。

癌患者になると、とかく大病院にかかっていれば安心だという風潮がありますが、そうともいえないと思います。手術をするならば、豊富な手術経験と設備のある大病院が安心ですが、その後の治療は小回りの利かない大病院よりは、それぞれ特徴のある病院を探した方がよいでしょう。

医者にもそれぞれ得意な分野があります。手術の上手な医者と病院、抗がん剤治療に豊富な知識と経験のある医者。画像診断に優れた知識のある先生。終末医療に熱心な先生。患者はそれぞれを使い分けて利用すればよいのです。ひとつの病院と医者に頼り切ることは危険です。自分の頭と足で情報を集め、より多くの医師の診断と意見を聞いてみることが大事です。自分の命ですから。他人は決して自分になりかわって病気を引き受けてはくれません。

さて、そもそもすい臓がんの転移の可能性を少なくしようということで、少量の抗がん剤を肝臓に動注しようとして、このことが始まったのですが、振り出しに戻ったわけです。リザーバーを使ったジェムザールの動注を始めるかどうか、夏休みの間にじっくりと考えることにします。

サイモントン療法もぼちぼちですが、始めています。


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