「膵臓がん患者と家族の集い」のご案内


5/19『膵臓がん患者と家族の集い』

【日 時】2024年5月19日(日) 14:00~16:00(開場:13:45)
【会 場】大田区産業プラザPiO 6階D会議室
【参加費】1,000円
【対 象】膵臓がん患者とその家族、ご遺族
【定 員】60名
【内 容】
   第1部 ミニレクチャー:HIFU(強力集束超音波治療法)の治験とは」オンコロ:金川潤也さま他
   第2部 患者・家族の交流会
申込締切は5月16日(木)19:00です。

詳しくはオフィシャルサイトで

ASCO 2008の生存率

ASCO 2008(5/30-6/3) CONKO-001において腫瘍切除後の膵癌患者にゲムシタビン(ジェムザール)を投与した場合の第Ⅲ相試験の結果が発表されている。ASCO 2005 での口頭発表、2007年1月のJAMA誌での経過報告を経て最終発表が行なわれたものです。

それによれば、初期膵臓癌の術後補助化学療法としてのジェムザールの優位性が明らかになった。

エリアレビュー・膵癌【ASCO2008】──杏林大学医学部腫瘍内科学教授古瀬純司氏
アジュバントのスタンダードはゲムシタビンが共通認識に(PDFファイル)

Dfs

上の図は、無病生存率(DFS)を表わしている。図の青い曲線が術後ジェムザールを投与された患者で、赤い曲線が投与されなかった対照群である。縦軸は累積生存率(cumulative survival)で、横軸は無病生存期間(転移や再発をするまでの期間)。

この図を見てまず感じたのは、指数関数に似ているなぁというこWshot00017
と。放射性同位元素の減衰曲線などの指数関数 e(-λt)によく似ている。最初は急激に減少するがその後は減少は穏やかで、ある値に収束する。ジェムザール投与群は半減期12ヶ月の放射性壊変であり、対照群は半減期6ヶ月の放射性同位元素の壊変に近似できそうである。12ヶ月あるいは6ヶ月で50%の患者がバタバタと亡くなっていく。すい臓がんが「癌の中のキング」と言われる所以である。がんの生存期間中央値が放射性同位元素の半減期ということになります。

全生存率(OS)は次のようになっているが、これには再発・転移した患者も含まれているから無病生存率よりは高いパーセントになる。

Os

次の表は、生存率などの数値をまとめたものである。

Photo

  • 5年時点の全生存率が2倍になる
  • 5年時点の無病生存率は3倍

このデータを見て感じることは

  • いま、術後一年を生きているのはラッキーなことなんだということが納得できる
  • 手術後13ヶ月である私の場合、再発もないから無病生存率45%の中に入っている。
  • ジェムザールの投与を受けなかった場合、13ヶ月の生存率は約25%である。その中に入っていたかもしれないし、いないかもしれない。
  • 目標は無病生存率(5年)の16.5%に入ることだ。
  • 7年生存者が13%はいる。これもうれしいデータだ。

昨日のブログにも書いたように、転移ではないことも分かり、とにもかくにも一年生き延びることができた。あと一年生きることができるかどうか、確率は50%である。しかし、放射性同位元素の壊変は純粋に確率的現象であるが、人間の病気はそうではない。現在の私が50%死んでいるわけではないし、次の一年後に私の身体の25%が生きているわけではない。ある原子核が次の瞬間に壊変するかどうかは確率的現象であるが、私が次の一年に生存率1.0となるか、0.0となるかは、自分で決めることができる。ASCOの報告は、『現在の癌治療の限界』を表わしているに過ぎない。病院や医者に任せるだけで、この「確率の舟」に乗れば、グラフに従って運命が決まっていくというだけのことだ。仮にこの「確率の舟」に乗ったとしても、7年後には13%の患者は生き延びて「癌サバイバー(生還者)」となっている。だから非常に小さいが、希望はある。放射性同位元素の減衰曲線は、限りなくゼロに近づいていくが、がんの生存率曲線はゼロになるとは限らない。いや、ゼロになることはほとんどない。必ず何パーセントかの長期生存者がいる。これが違う点であり、希望を持っても良いという根拠です。

現在のすい臓がん治療の現状が、良くなったとはいえ上のようであるなら、標準的癌治療以外の領域で、自分で自分の運命を切り開くしかない。そのために、

  • 玄米菜食を続ける
  • 毎日の散歩を続ける
  • 仕事の仕方を変え、無理な頑張りや「理想の自分」になろうとする生き方は止める
  • 苦痛だと感じることからは逃げ、楽しいと感じること、熱中できることだけをする
  • 心のありようが免疫力を高めて癌を治すことを信じ、サイモントン療法を実行する
  • 「死」に対する恐怖感を持たない。これが癌には一番悪い。
  • 「死ぬ」ための準備をしておく。
    上とは逆説的だが、「いつ死んでもよい」という心のありようが安らかな精神状態を作り出し、免疫力を高め、自己治癒力でがん細胞を縮小させることにつながる。
  • 癌からの生還者(サバイバー)とのつながりを探して参加する
  • 本来の自分であるような生き方をする
  • 休眠療法(メトロノミック療法)で少量のジェムザールを動注する
    (肝臓への転移確率を下げる)
  • 四次元ピンポイントによる放射線療法も連絡を絶やさないでおく
    (残っている膵頭部での再発・肺へ転移したときに備えて)
  • 鍼灸、温熱療法、漢方薬など、東洋医学の分野で適用できそうなものを選択してやってみる(欲張らない程度にしておく)
  • 癌治療が生活のすべてとなるような生き方はしない。今生きていることを存分に楽しむ。

以上を今後の癌治療、闘いの戦略として、のんびりとやってみる。


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ASCO 2008の生存率” に対して1件のコメントがあります。

  1. テリー より:

    ご無沙汰しております。先週29日に退院いたしました。手術が6月30日でしたのでちょうど一ヵ月後の退院となりました。
    詳細はまたどこかでお話したいと思いますが、食欲は徐々に戻りつつあり、いっぺんに食べると胃の辺りが重くなり、
    横になって休憩する必要がありますが、体重も下げ止まりこの暑さの中なんとか体力回復に努めております。
    入院中も携帯でブログ読んでおりました。転移のブログを読んだときには、一瞬目を疑いましたがその後転移でないこと
    判明したとの事、安堵いたしました。小生の場合は、門脈の一部をを切らなければならず、より転移の可能性は高いの
    ではないかと思っております。月末から抗がん剤の予防的治療を始める予定です。前回の大腸癌の手術以降ぼちぼち
    続けてきた代替医療も今後本格的に始めなくてはと考えています。本日の生存率の話題も興味深く読まさせて頂きまし
    た。非常に厳しい現状は認識しておりますが、前向きに捉えて頑張っていかなくてはいけませんね!!引き続き、よろし
    くお願いいたします。

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