本庶佑:がんは治る

Web交流会のご案内


【日 時】2020年12月12日(土) 13:00~16:00(開場:12:45)
【場 所】Zoomを使ったオンラインの集まりです
【対 象】膵臓がん患者とその家族、遺族
【参加費】500円 (PayPal決済、郵便振替)
【定 員】100名
【内 容】
第一部 がん研有明病院 腫瘍精神科部長 清水研先生の講演
『もしも一年後、この世にいないとしたら ~4000人の患者家族と対話した精神科医の学び~』
第二部 患者さん同士の交流会

ウェブ会議ツール「Zoom」を使ったWeb交流会となります。
スマホだけで簡単に参加することができます。

参加申込受付中です。 詳しくはオフィシャルサイトで


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台風9号が関東を直撃。八王子付近はすごかったらしいが、大田区はそれほどでもない。こんな日はバロックを目一杯音量を上げて聴くに限る。

トレバーピノックのバロック名曲集。バッハのオルガン曲、そしてヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲「海の嵐」

科学 2016年 07 月号 [雑誌]岩波の『科学』で、本庶佑さんが「がんは治る」を連載している。本庶佑(ほんじょ たすく)さんとは、いま注目を集めているオプジーボ、免疫チェックポイント阻害剤の作用機序となるPD-1抗体を発見した方。4月号からの連載でまだ続いている。

いくつか気になった記事の内容を紹介する。

PD-1抗体は、特定のがんだけに効くのではなく、すべてのがんに効くであろうということです。 多少の有効性の違いはあったとしても、原理的にすべてのがんに効くであろうと思 っています。

免疫チェックポイント阻害剤は膵臓がんには効かない、と言う先生もいますが、断定するのはまだ早いでしょう。

米国国立癌研究所(NCI)が運営する診療試験の登録システム「National Cancer Institute|Clinical Trials」で、「PD-1 Pancreatic Cancer」で検索するといくつかヒットします。ざっくりと検索しただけで、内容までは確認していないが、相当数の臨床試験が登録されていると思われます。期待しましょう。

ほぼ例外なく、抗がん剤の治療では、がんの転移と再発がおこってしまいます。これが大きな課題として残り、それを説明するものとして、がんの幹細胞があるのではないかといった考えもあります。 がん幹細胞があるかどうかはいまだ論争が続いていますが、私の考えでは、この考え方自体が、化学物質の抗がん剤ではがんを完全には治すことができないということを示しているとみえます。個々の抗がん剤ではあれほど効果があるにもかかわらず、がんを根治できないジレンマからでてきた説明ではないかという気がします。

抗がん剤ではがんは治らない。症状の緩和とわずかな延命効果があるだけ。それを受入れない患者もいて、最期の最期まで抗がん剤を打ち続ける。返って寿命を縮めているのだろうが、抗がん剤を打つことが「希望」になってしまっている。免疫チェックポイント阻害剤が膵臓がんにも効果があり、保険適用できるようになれば、こうした馬鹿げた悲劇も少なくなると思われる。

従来の免疫療法の多くは、免疫系ががんによって抑えこまれているのを、もう一度元気にするために、自動車でいうところの“アクセル”をより踏み込む、という努力をしてきました。ところが、どうも免疫系の“アクセル”のほうに問題があるのではなくて、“ブレーキ”が目いっぱいに踏み込まれている状態が免疫寛容であって、その“ブレーキ”をはずすことが重要であるということに気づいたのです。それが、PD-1抗体治療の発見です。

がんペプチドワクチンも”アクセル”を目いっぱいふかすことも目指していたのですが、効果が実証できませんでした。

オプジーボもメラノーマ患者の30%には効果がありません。その原因を追及するとともに、さまざまな方法が研究されているようです。

他のがん腫においては、正確にはわかりませんが、半分くらいの人には効かない可能性があります。現在、多くの研究者がこの問題を認識して、解決に当たろうとしています。すなわち、いわゆる不応答性の人に対して、どのような対処方法があるのか、という問題です。

PD-1抗体治療に加えて、別の種類の免疫系のブレーキをさらに阻害する方法、あるいは、低用量の抗がん剤を投与する、あるいは、低い線量の放射線治療を組み合わせるといった、さまざまな組み合わせによる新しい治療法を多くの研究者が検討しています。

低用量抗がん剤との併用も研究されているのですが、日本では民間の病院において、低用量のオプジーボと抗がん剤の併用が行なわれています。オプジーボが高価だから、保険適用外のがんに対して、低用量で対処しようというわけですが、多くの問題を孕んでいます。

爆発的に研究が進んでいるけど、はたして第4の治療法となるのか「夢」で終わるのか。それにしても、PD-1抗体を発見したのは日本人なのに、日本の研究は出遅れている。


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本庶佑:がんは治る” に対して1件のコメントがあります。

  1. Fox より:

    こんにちは。・・・キノシタさん。
    激しく同意しています。医療関係者には現実を直視して、調査・研究にもっと力を入れて欲しいと思います。。

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