がん患者にもスクワット
がん患者はうつになりやすい
先日の旧『すい臓がんカフェ』(現在は『膵臓がん患者と家族の集い』)での講演でもお話しさせていただいたが、がん患者はうつ病になりやすい。うつになると、予後も悪くなるのです。これは、心のありようとがん治療とが密接につながっていることの証明でもあります。
心の平安を保ち、がん治療を効果的にするためにも「運動」は大切です。基本は歩くこと。スクワットも効果的です。黒柳徹子さんはスクワットは毎日欠かさないと言っています。
運動すると、気分を安定させる神経伝達物質のセロトニンの代謝がよくなり、これが非常に有効なのです。セロトニンが不足すると精神のバランスが崩れやすく、それがうつ病発症の原因にもなるのです。
運動療法
「運動療法」:運動と心との関係を研究する「スポーツ精神医学」という医療分野がありますが、そこでは、ある研究結果が報告されました。それは、うつ病の人を薬なしで運動だけするグループと、運動しないで薬を飲むグループに分け、四か月間経過を見るものでした。すると、なんと四か月後に両者はほぼ同じくらい改善していたそうです。しかも、別の研究で、スポーツの種類はなんでもいいこともわかっているので、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動でも、筋トレなどの無酸素運動でも、好きなものを選べばいいわけです。
お気に入りのスポーツを週三回、継続してやるというのが、この「運動処方箋」なのですが、運動が苦手な人や外出ができない人もいるでしょう。こんな人には、自宅で簡単にでき、効果の高いスクワットをおすすめします。
スクワットも効果的
筋肉量が増えると血糖値も安定します。ロコモ対策としても、下半身の大きな筋肉を一度に鍛えるにはスクワットが良い。
慶應義塾大学病院スポーツ医学総合センターの長野雅史先生は、「メタボの人は、筋トレで筋肉を収縮させると、有酸素運動と同じぐらい好ましい効果が得られる」と話します。筋トレは血糖値や血圧を下げる効果のほかに、基礎代謝量の増加、骨粗しょう症や変形性関節症の予防などにも貢献するといわれています。
長野先生がお薦めする筋トレは、手軽にできるスクワットです。特別な道具を使わなくても、正しいフォームを意識して継続すれば、十分な効果があるといいます。「少ない筋トレで多くの健康効果を得るには、できるだけ一度に大きな筋肉を動かすのがいい。スクワットは体の中で最も大きい下肢の筋群が鍛えられます」。
スクワットと片脚立ちを毎日続けることで、ロコモトレーニングになります。
これから梅雨の季節、散歩に行かれないときにもスクワットなら室内でできるので好都合です。
ただし、激しい運動はかえって免疫力を低下させてしまうので、やりすぎは禁物です。
ふじこ先生。
腰割ですか。なるほどね。力士の四股を踏んであの形には、長年の経験に基づく科学的根拠があるのでしょうね。
健康年齢を長く保つよう、努力してみます。
ロコトレ、私も、フロントランジ以外はずっと続けています。それに加えて、《腰割り》。左右開脚した状態で行うトレーニングです。(イチロー選手がバッターボックスに入る前にやっている運動。あれは《肩入れ》を加えた《進化系》とのこと)
腰割りは股関節周りの筋肉や靭帯をほぐし、筋肉を鍛えるのではなく、体を使いやすくします。(参考:『お相撲さんの“腰割り”トレーニングに隠されたすごい秘密』 実業の日本社刊) スクワットと併せて行うと効果倍増。
最近、実母が車いす生活になり、ますます筋力の大切さを思い知らされました。
「生きている間は、自力で動くぞ!」と、気長にあれこれ続けています。