「文春砲」が炸裂したね
山中伸弥教授のiPS細胞への補助金が打ち切られるというニュースが流れて、どうしたことかと気をもんでいたが、元通りに落ち着いたとの報道があり、ホッとしている。
この間何があったのかと不思議に思っていたが、先日発売の『週刊文春』がその経緯をすっぱ抜いている。
という川柳があったけど、こちらは進行形の老いらくの恋か?
「税金を使った公私混同の不倫出張」と文春は書いているのだが、上司と部下の不倫なんてよくある話だし、出張のついでに観光地を回るなんて、サラリーマンなら誰しもやっていることだから、その分を自腹で払うのなら文句を言う筋合いではない。
問題なのは、山中氏がノーベル医学生理学賞を受賞した翌年、政府はiPS細胞研究に10年間で1100億円を拠出するとして、安倍総理も大々的にアピールしていた。
それを一介の官僚が、A4の紙一枚で「来年からは打ち切りです」と”恫喝”したことだ。山中氏は次のように語っていた。
山中氏は「一部の官僚の考え」と断った上で、政府の支援がゼロになる案を耳にしたと指摘。「(政府の専門家会議など)透明性の高い議論での決定なら納得だが、違うところで話が決まってしまうと理由もよくわからない」と不満を述べ、意思決定の過程に透明性を求めた。
当然の怒りだろう。
和泉洋人首相補佐官は、安倍総理の肝いりで創設された『健康・医療戦略室』の初代室長であり、大坪寛子氏はその部下でナンバー2の次長だ。
「文春」には、大坪氏のその他の数々の疑惑についても書かれているが、”不倫”関係にある二人が、日本の医療行政を歪めているのではないかとの専門家の指摘も紹介されている。
支援を打ち切る理由というのが、「iPS備蓄事業は、費用対効果が不透明だ」というのだが、基礎研究にカネを出さない日本の科学研究政策が、日本の科学技術が世界から遅れていしまった一番の理由だろうに。
オプジーボも、免疫チェックポイント阻害薬の開発のもととなった本庶佑氏の長年の基礎研究がなければ実現しなかった。吉野彰氏らの基礎研究がなければ、リチウムイオン電池は存在しなかったのである。
数年で成果を要求する、日本の科学研究政策が間違っているのだ。
「文春」でただならぬ関係と指摘された二人が、医療行政、科学研究行政に口を突っ込んで混乱させているとしたら、大きな禍根を残すことになる。
『週刊文春』の”文春砲”炸裂が小気味良い。政府に”忖度”しないマスコミが必要なのだ。
山中伸弥氏は『習慣文春』に助けられた格好だ。よかった、よかった。\(^o^)/
ただ、「文春」は「美人官僚」だの「美熟女」などと書いているが、私にはどうしても美人には見えんけどなぁ。(^Д^)
和泉洋人首相補佐官はまた、「がん撲滅サミット」にも最初から関わって、いわばフィクサーのような存在だと認識している。安倍総理や要人の挨拶や、著名な医療者、研究者が参加しいるのは、和泉洋人氏の肩入れがあればこそだろう。
今回の騒動が「がん撲滅サミット」に冷水を浴びせることにならなければよいのだが・・・。
私としては、来年の「がん撲滅サミット」に和泉洋人氏の名前を見たくはない。
和泉氏は「大坪がやりすぎました」と謝って回ったそうだが、女だけに責任を押し付けるだとしたら、最低のクズ野郎だ。
『週刊文春』のことだから、これで全てではないだろう。第2弾を持っているはずだ。