小倉智昭さんの民間療法
9日に77歳で亡くなったキャスター小倉智昭さんは、以前に番組で膀胱がん治療への葛藤をもらし、「早く全摘をしていたら転移もなかったんでしょう」ともらしていました。
今年には、悪性リンパ腫で完治宣言を受けた弟子の笠井信輔さんに「諦めたよ」と覚悟の程を語っていたといいます。
小倉さんは2016年5月、膀胱がんを公表。当初は膀胱を温存しながら完治を目指し、免疫療法を受けるなどした。しかし18年、大量の血尿が出たため同年11月末に膀胱の全摘手術を受けた。21年には肺に、23年には腎臓への転移が見つかり、その後も腰椎、骨盤、髄膜などに転移。12月4日、医師から治療の手だてがないことを告げられ、愛する自宅に戻り、4日後に亡くなった。
民間療法という形で随分お金を投じた。それによって2年半遠回りをしたことを…本人は『やっぱりお医者さんの言う(勧める)治療、標準治療を受けていたら、俺の人生変わったかも』と話されていた。
この「免疫療法」たは、民間の「免疫細胞療法」のことでしょう。
「大金を投じて」とありますから、お金のある人は往々にして民間のがん療法に走りがちです。「きっとこんなに高価なんだから効き目があるのだろう」と錯覚するのですね。
御本人が言われていたように、医師が勧める標準治療を受けていたら、あるいはもっと長く生きられたのかもしれません。
御冥福をお祈り申し上げます。
自分が癌を宣告されると、自身の患者には民間療法を否定していたがん治療医でさえ、怪しげな治療法に飛びついてしまうのも現実です。
よほどしっかりと考えないといけません。
まぁ、私なんぞは、高額な治療費を払う余裕もないから、民間療法はまったく考えもしなかったですね。
貧乏人は「振り込め詐欺」にも、怪しげな民間療法にも縁がありません。