サイモントン療法とは?(7)
自分の人生が思い通りにならないと感じたり、人生は喜びよりも苦しみの方が多いと感じたりするとき、脳はノルアドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンを放出する。
これらのホルモンは、「攻撃・逃避反応」(逃走か闘争反応とも)と呼ばれる神経系を活性化させ、心拍数と血圧を上げ、筋肉を緊張させて、闘うか逃げるかに備える。
そして、この反応は、免疫を司る細胞にも作用することがわかっている。白血球の表面には、血液中のストレスホルモンレベルの変化に反応する受容体がある。白血球の一部は、炎症性のサイトカインやケモカインを放出する。一方で、がんと戦うべきNK細胞は、ノルアドレナリンやコルチゾールによって封じ込められる。ウイルスやがんの前駆細胞を攻撃することなく、血管の壁に張り付いたままになる。